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3戦0封で突破もドイツ本命説に異論!?
20年ぶりのEURO制覇を阻むものとは。

posted2016/06/26 08:00

 
3戦0封で突破もドイツ本命説に異論!?20年ぶりのEURO制覇を阻むものとは。<Number Web> photograph by Getty Images

次世代のドイツ代表を牽引する存在と評価されているキミッヒ。所属するバイエルンでは本職のボランチからコンバートされたCBでのプレーが多い。

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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 ドイツ代表がEURO本大会のグループリーグ3試合を無失点で切り抜けたのは、史上3度目の欧州制覇を成し遂げた1996年大会以来となる。開幕直前に行ったハンガリーとのフレンドリーマッチを含めれば、4試合連続でのクリーンシート達成だ。昨年11月のフランス戦や今年3月のイングランド戦、5月のスロバキア戦でディフェンスの脆さを露呈していた事実を考えれば、結果に関しては文句のつけどころがない。

 もっとも、内容には不満が残る。

 ウクライナとの初戦では最後尾からのショートパスによるビルドアップを意識するあまり、ハイプレスをかけられた際に自陣でのボールロストを連発。敵にとっては狙い通りのショートカウンターを浴び、肝を冷やすシーンが少なくなかった。

 守護神ノイアーやCBボアテンクの神がかり的なディフェンスがなければ、2-0の完封勝利は実現しなかったはずだ。

 続くポーランド戦では、相手の手数をかけない速攻に苦しんだ。

 安定感にやや乏しかったのは左サイドバックのヘクター。対峙するブラシュチコフスキの対応で後手に回り、後半の開始早々に決定機を作られる原因を作った。ウクライナ戦でも単独での打開力に優れるヤルモレンコに手を焼いたこのレフティーが、対戦相手の質が上がる決勝トーナメント以降にチームのアキレス腱となる恐れはある。

ドイツの堅守を再認識させてくれたフンメルス。

 一方で、頼もしかったのは前述のノイアーとボアテンクに加え、ポーランド戦でCBのスタメンに返り咲いた故障明けのフンメルスだ。

 いずれもグループステージにおけるベスト11に輝いても不思議ではない充実ぶりを見せつけ、ドイツの堅守構築に大きく貢献した。

 なかでもボアテンクは質の高いロングフィードで攻撃の起点となるなど、攻守に不可欠な存在として躍動。北アイルランドとの3戦目で痛めた右足ふくらはぎの回復が遅れるようなら、チームにとっては大打撃となる。

【次ページ】 堅守は光るが攻撃面の詰めの甘さは不安材料。

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