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リオで勝つための課題を洗い出し。
バレー女子、五輪直前のワールドGP。
posted2016/06/23 17:00
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
Buda Mendes/Getty Images
毎年、世界の強豪28カ国が参加し、戦われるワールドグランプリ。日本は6月19日までにブラジルとアメリカの2カ国を遠征し、計6試合を2勝4敗(グループ1の第7位)で終えた。6月24日からは京都で開催される日本ラウンドに臨む。グループ10位のタイ、同9位のセルビア、同2位のロシアと対戦し、上位5チームに与えられる決勝ラウンド進出の権利を争う。
ワールドグランプリは、本来であれば決勝進出、上位進出を目指して戦う試合だが、オリンピック開催年である今年に関しては、オリンピックへ向けての前哨戦と位置付けている国も多い。
日本もオリンピック最終予選(以下OQT)で主将を務めたエースの木村沙織を休養のため登録から外し、代わりにエントリーメンバーの中から週替わりで荒木絵里香、山口舞をキャプテンに据えて戦ってきた。木村の対角に入るウィングスパイカーだけではなく、ミドルブロッカー、リベロなど登録全選手による、オリンピックメンバー入りを賭けた最後のポジション争いも熾烈である。
課題がどれだけ克服できているか確認できる大会。
もうひとつ、ワールドグランプリはOQTで洗い出されたチームの課題がどれくらい克服できているのか、確認できる大会でもある。
全日本女子が抱える課題の中でも、早急に克服が必要だと思われるのがミドルブロッカーの攻撃と、レセプション(サーブレシーブ)だろう。
ミドルブロッカーの打数について、OQT終了時にセッターの宮下遥はこう語っていた。
「ミドルの攻撃は“使えるところで使えたらいいな”と思っているんですけど、正直、絵里香さん(荒木)とは2カ月しか一緒にやっていませんし、毎日、数本のコンビ練習しかないし、終盤とか競った場面で使う勇気がなくなって……。それはOQTの反省として、わたしもずっと考えているので、そこをうまく使えるように長い時間をかけて練習していきたいです」