熱血指揮官の「湘南、かく戦えり」BACK NUMBER
湘南ベルマーレ・曹監督の本音炸裂!
J開幕戦、試合前後のリアルな気持ち。
text by
曹貴裁Cho Kwi-Jae
photograph byShonan Bellmare
posted2016/03/02 12:00
後半ロスタイムに1点を返すなど、緊張感が途切れない良い試合ではあったが……。
序盤から続けざまに得点機を作った湘南。
<試合結果>
2月27日(土) J1・1stステージ第1節
湘南 1-2 新潟
(@Shonan BMWスタジアム平塚)
序盤から湘南は次々に好機を演出。再三ゴールに迫ったが得点には至らない。すると28分、新潟にカウンターから先制を許す。後半、先に動いたのは湘南。交代カードを2枚切るも、76分に再びカウンターから失点する。アディショナルタイム、FW高山がPKで1点を返したところで試合終了のホイッスル。湘南の2016シーズンは黒星スタートとなった。
<試合を終えて>
――試合前、「新潟の特徴をどの程度、選手たちに意識させるべきか」、そして「いつ、どういう方法で選手たちに浸透させていくか」について思考を巡らせていたようですね。
「新潟さんは全員攻撃、全員守備が信条。これまでの対戦成績を見ても断然相手の方が上回っています(J1、J2通算4勝3分15敗)。相手の長所はしっかり押さえこみたい一方で、我々にもキャンプからずっと取り組んできた今年やろうとしているサッカーがある。どれだけ選手たちに新潟を意識させるか。少しは意識させなければならないが、一方でさせすぎてもいけない。そのさじ加減が難しかった」
――最終的には、どういう判断を下したのでしょうか。
「通常、相手チームの情報を映像や言葉ではっきりと選手に伝えるのは試合の2~3日前ですが、今回は実質前日のみにしました。なぜなら今回は新潟に合わせたメンバーというより、自分たちのスタイルをより出せるメンバーを選考する方がベターだと考えたから。そうした考えのもと、ある程度メンバー選考が済んだ試合前日、ミーティングの中で新潟の特徴を選手たちに伝えました。自分のチームに対してベクトルを向けた練習をしてきたこともあり、相手の特徴的なプレーに対する対応は前日練習で中心的に行いました」
――試合を終えて、そのやり方は正しかったと思いますか。
「この1週間の練習を振り返ると、詰めが甘かったかもしれないと感じる場面がありました。詳細は言えませんが、ある日のセットプレーの練習中、コンパクトフィールドの作り方について約束事を確認していたときのことです。実は試合で想定外の相手の配置が出てきていました。あのとき、しっかりと突き詰めておけば対応できたかもしれない。練習中はある程度できたと思っていたつもりが、今考えると“ほぼ、約、アバウト”だったかなと感じます。そういった現象をパーフェクトに持っていくような分析と練習への落とし込みをしていかないとゲームに最終的に落ちていかないのだと、恥ずかしながら改めて感じました。それに関しては監督である自分の失敗だと思う」
――想定外の事態に直面し、その場で対応しきれなかったと。
「選手のプレーにその責任を押しつけるつもりは毛頭ありませんが、選手自身でそういった現象を解決できるようになってほしいとも同時に思います。選手どうしで話をし、指摘して、もしくは自分のプレーの立ち位置を変えることによって。それがないと本当に強いチームへと脱皮はしていけない」
――特に開幕戦ということもあり、メンバー選考にも頭を悩ませたようですが。
「自分たちの現状のスタイルを、100%ではないにしても、最大限に発揮できる11人プラス7人を選びました。当然、今季初めての公式戦として期するものはありましたが、『開幕戦だからこのメンバーで行こう』と選んだわけではありません。同じ作業を34回繰り返すことになります」