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福西崇史がアフガン戦を解説。
得点を生んだ原口元気の長所とは。 

text by

福西崇史

福西崇史Takashi Fukunishi

PROFILE

photograph bySports Graphic Number

posted2015/09/17 10:00

福西崇史がアフガン戦を解説。得点を生んだ原口元気の長所とは。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

「福西崇史の『考えるサッカー』」、配信は毎週月曜日の予定です。

元日本代表ボランチがサッカーの現在を赤裸々に語る
メルマガ「福西崇史の『考えるサッカー』」、
最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします!

<目次>

【1】《福西と茂野のキックオフ前? 雑談》(1)
   ~ 日曜日のサッカーで足を打撲してしまった…… ~

【2】《福西と茂野のキックオフ前? 雑談》(2)
   ~ 北陸新幹線、寝過ごしピンチを救ってくれたのは誰? ~

【3】《W杯アジア2次予選/フラッシュ・コメンタリー!》(1)
   ~ アフガニスタン戦・得点量産のポイント1:後方の攻撃参加 ~

【4】《W杯アジア2次予選/フラッシュ・コメンタリー!》(2)
   ~ アフガニスタン戦・得点量産のポイント2:原口の仕掛け ~

【5】《アディショナルトーーク!》終了間際の反省&座談会
   ~ 中山雅史さんの練習復帰と、自分のプレーについて ~


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【4】《W杯アジア2次予選/フラッシュ・コメンタリー!》(2)
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        ~ アフガニスタン戦・得点量産のポイント2:原口の仕掛け ~
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――その良いリズムは、前線にも波及したと思います。特に目立っていたのは……原口でした。

福西:そうだね! 日本はパス回しからのコンビネーションで攻撃を仕掛けることが多いけど、そこに変化をつけられるのが原口だった。

――カンボジア戦、左サイドでスタメン起用されたのは武藤でした。その武藤と原口の特徴の違いを平たく説明してもらえませんか。

福西:うん。武藤と原口はどっちも「突破力」がある選手だと思うけど、得意な突破の形が違うんだ。

――なるほど~。福西先生、箇条書きで示してください!

福西:何でいきなり先生扱いするの(笑)。簡単に良さを説明すると……。

武藤のストロングポイント
スピードを生かした縦のドリブル突破や、最終ライン裏への飛び出し。

原口のストロングポイント
相手マーカーをより細かく揺さぶることができるドリブル突破。

香川の先制ゴールに見る原口の貢献。

福西:こんな感じかな。原口のドリブルって敏捷性を生かしたボールタッチができるから、相手をすり抜けていくように見えるんだよね。わかりやすいのは、香川の先制点のシーンじゃない?

――じゃあ僕がしっかりと説明します。前半10分、中央の吉田から長友に展開したボールが原口に渡ります。長友が原口の外を追い越す動きをした瞬間、原口は中央に向けて一気にドリブルを仕掛けました。これに対して、引いて守っていたアフガニスタンの選手がひとり食いつくと……。

福西:ここでタイミングよく香川にパスしたよね。で、ここで香川がフリーランした原口を“おとり”に使いつつ、素早いターンから思いきりよくミドルを放ってゴールした。

――あ、説明かっさらわれました(笑)。映像で見ると分かるんですが、長友が追い越した瞬間、素早いタッチでマーカーを外しているんですよね。

【次ページ】 受け手のスペースを生み出す動き。

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