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ドルトムントはなぜ移籍金を出せた?
香川真司、2年前の“置き土産”。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2014/09/03 10:40

ドルトムントはなぜ移籍金を出せた?香川真司、2年前の“置き土産”。<Number Web> photograph by Getty Images

ドイツの地で再会したユルゲン・クロップ監督と香川真司。復帰初戦は13日のフライブルク戦が濃厚と見られている。

昨シーズンは主力に怪我人続出で野戦病院と化した。

 昨シーズン、ドルトムントがバイエルンの独走を許してしまった最大の原因は、選手層の薄さにあった。怪我人が多く、自滅したと言うほうがふさわしいかもしれない。

 例えば、昨シーズンのリーグ開幕前には、バイエルンとのスーパーカップで4-2と強さを見せつけて勝利し、期待を抱かせた。バイエルンはグアルディオラの就任からそれほど時間がたっていなかったとはいえ、ドルトムントが持っているポテンシャルを最大限に発揮できれば、バイエルンにも十分に対抗できる力があるという証明でもあった。

 しかしその後、彼らがポテンシャルをフルに発揮できた試合はなかったに等しい。

 シーズンが始まるとセンターバックのスボティッチ、サイドを務めるブラシュチコフスキ、中盤のギュンドガンが長期離脱を余儀なくされる。さらにフンメルス、ロイス、シュメルツァー、ケール、ベンダーら主力メンバーもたびたび怪我で戦列を離れた。

 そのおかげでリーグ戦では足踏みが続き、CLグループリーグでも敗退の危機に瀕したほどだった。特に12月には選手のやりくりに困るほどの野戦病院と化し、CLのグループリーグ最終戦を前にセンターバックを務められる選手がソクラティスただ1人しかいない状況に追い込まれた。

 このときは、ユースから昇格させたばかりのサールを急きょセンターバックで起用して辛うじて勝ち進んだが、それほど怪我人に泣いたのだ。

今季は「選手層の厚さ」をテーマに補強を進めていた。

 その反省を生かして今季は「選手層の厚さ」をテーマに、補強を進めてきた。レバンドフスキが宿敵のバイエルンへと去ったために、アドリアン・ラモス、インモービレという2人のレギュラー格のFWを獲得。もちろん、昨季から所属しているオーバメヤンをこのポジションで起用することもあるし、2トップを想定した場合、韓国代表のチ・ドンウォンもサブ候補として獲得している。センターバックにしても、フンメルス、ソクラティス、スボティッチがいる中で、ドイツ代表CBギンターをフライブルクから獲得したほどだ。

【次ページ】 ドルトムントが移籍費用を捻出できた理由とは?

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