野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
ベイ戦士よ、ブラジル音楽を聴け!
東京の裏路地から愛を込めて。
posted2014/07/03 10:30
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph by
Hidenobu Murase
我らが日本代表は、残念ながらグループリーグ敗退となってしまいましたが、ワールドカップブラジル大会は決勝トーナメント真っ盛り。国民の皆様におかれましては、引き続き寝不足に陥りながら熱い声援を送られていることかと存じます。
地球の裏側に位置するブラジルでの今大会。日本代表が負けてしまったからもういいやではなく、せっかくなのでこの機会に南米の文化をもう少し学んでみては如何だろうか。
というわけで、今回の野次馬ライトスタンドは、いろんなものを振り切って、東京は神楽坂にある全国でも非常に珍しい、ブラジル・アルゼンチン等の南米音楽専門レコード店を営む伊藤亮介さんに南米音楽の魅力とおススメのアーティストを紹介していただくことにした。
ブラジル・アルゼンチンの音楽といえば、サンバ・ボサノヴァにタンゴというのが定番。とはいえ、日本の音楽が演歌・民謡だけではないように、南米にもポピュラーミュージックは存在する。
伊藤さんの6坪のお店には、それら直輸入で仕入れた多種多様の音楽が新譜を含め約1,800アイテム。全曲試聴ができ、それぞれに、伊藤さんの思い入れたっぷりのレビューが添えられているので、素人から玄人まで満足できるのだとか。
「ブラジルが注目されると、売上げも……」
――伊藤さんこんにちは。素晴らしいお店ですね。W杯で南米音楽も盛り上がっていますか?
「こんにちは。そうですね。ワールドカップの関係で、この頃はいろいろと話題に取り上げて貰うことも多く、お客さんも多くなった気がしますね。ブラジルが注目されると、その分うちの売り上げもあがる……いや、やっぱり関係ないですね。
サッカー王国と言っても、たまにサンバの人がサッカーをテーマにしたアルバムを出すぐらいで、ウチに仕入れている音楽には関係ない。WBCもそうでしたよ。ブラジル代表でヤクルトのユウイチやツギオが出ていたじゃないですか。あれね、向こうの中流家庭だと朝飯に必ずヤクルトが出てくるんですよね。“ヤクルチ”とかいってね。でっかい工場もありますし、その関係で選手も連れてくるんでしょうね。やはり世界シェアのヤクルトは強いですよ…・…ウチは縁がないですけどね」