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ペップの改革とバイエルンの“抵抗”。
2トップ、ポゼッション、マンネリ……。 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2014/03/27 16:30

ペップの改革とバイエルンの“抵抗”。2トップ、ポゼッション、マンネリ……。<Number Web> photograph by AFLO

新天地バイエルンでも、新たな伝説を打ち立てたグアルディオラ。CLでの古巣バルセロナとの対決は実現するのだろうか。

グアルディオラは徹底したポゼッションを植えつけた。

 '09年から'11年の途中まで指揮をとり、現在のチームの礎を築いたファンハール(現オランダ代表監督)はこんなことを話している。

「昨シーズンのハインケス監督は私がいたときと同じような戦術で戦っていた。しかし、グアルディオラは新しいやり方をチームに持ち込み、それを植え付けた。素晴らしいことだ」

 グアルディオラがバイエルンに植え付けたのはボールを保持しようという意識だ。

「ボールを持てなければ上手くいかない。良いプレーをしようとすれば、ボールを保持しないといけないんだ」

 1試合あたりの平均ボールタッチ数は939回。成功したパスの平均数と平均成功率がそれぞれ728本、88.9%を数える。

 ちなみに、バイエルンが優勝を決めた試合の対戦相手であるヘルタ・ベルリンはその試合で358回ボールに触れて、131本のパスを通し、その成功率は67.9%だった。

ベッケンバウアー名誉会長が示した拒否反応。

 ファンハールが指摘したように、グアルディオラの目指すサッカーがいかに、これまでのバイエルンのサッカーと馴染みのないものだったのかは、名誉会長のベッケンバウアーの拒否反応に耳を傾ければ明らかになる。

「いつもボールキープばっかりだ。それが何をもたらしてくれるというのだ? ゴールラインを目指してもシュートではなくパスを出そうとする。これではバルセロナのようなプレーになっていく。誰もバイエルンのサッカーを見たくなくなるだろう」

 これまでのバイエルンが目指していたサッカーとは違うからこそ発せられたベッケンバウアーの辛辣な言葉は、チームがヨーロッパの主要国リーグ史上に残る記録的な成績を残しつつある今、グアルディオラに対するほめ言葉となっている。

 そもそも、変化には批判がつきものだ。

 '09年の秋、ヘーネス(当時はGM。バイエルンの前会長)はファンハールのサッカーに対して、こんな批判をしていた。

【次ページ】 「バイエルンには2トップがふさわしいんだ!」

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