リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
無敗の首位で非難される新生バルサ。
スタイル論争にみる「追う者」との差。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2013/11/13 10:30
リーガ開幕直後に行なわれたスーパーカップでは、2戦トータル1-1ながらアウェーゴールによりバルサが勝利。次回リーガでの対戦は、年明け1月12日の予定。
バルサとアトレティコの好調が開幕から続いている。
レアル・マドリーが'68-'69シーズンに作ったリーガ記録「開幕9連勝」には揃って並びそこねたが、バルサは依然負け知らずで首位。アトレティコは3ポイント差で2位につけている。
ところが、そんな両者に対する外野の反応は対照的だ。アトレティコは昨季と同じ声援と称賛を受け続けているが、バルサに向けられるのは懐疑的な視線ばかり。理由はプレースタイルである。
第1節のレバンテ戦を高いボール支配率と厳しいプレッシングで圧勝(7-0)した後、マルティーノ監督は次のように語った。
「わたしはバルサのコンセプトに恋している。やらなくなって久しい幾つかのことを選手たちに再びやらせるのが自分の義務だ」
誰もが想像したのはグアルディオラ時代への回帰だった。昨季のバルサはビラノバ監督の下、長い縦パスの増加と引き替えにコンパクトな布陣と敵陣内でのプレスを失った。今季はあれを取り戻し、再びパスを繋ぎまくって勝つに違いない――。
目に付くのはカウンター、支配率が50%を割ることも。
しかしいま、バルサのプレーで何より目に付くのはカウンター、即ち敵ゴールを直線的に目指す攻撃である。ボール奪回に当てるエリアを低くし敵陣内にスペースを作っておいて、少ないパスで一気に攻め込む。9月21日に行なわれた第5節ラージョ戦が一大ニュースとなったのは、バルサが0-4で快勝したからではなく、ボール支配率が5年と4カ月ぶり(317試合ぶり)に50%を割ったからだった。
11月2日、マルティーノはバルサでの最初の100日を終えた。戦績は17戦13勝4引き分け。10月末のレアル・マドリー戦にも勝っているのだから、結果面には文句の付けようがない。
だがバルセロナのエル・ペリオディコ紙が「サッカーが足りない(ボールを繋ぐプレーが足りない)」と評したように、内容面に不満を抱く者は多く、彼らはそれを質問という形でことあるごとに選手にぶつけている。