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<W杯の正しい見方> フース・ヒディンク 「ガーナとスロベニアに番狂わせの匂いがする」 

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ジミー・フロントストラ

ジミー・フロントストラJimmy Grondstra

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posted2010/05/28 06:00

<W杯の正しい見方> フース・ヒディンク 「ガーナとスロベニアに番狂わせの匂いがする」<Number Web> photograph by Getty Images

 ビッグトーナメントにおいて、これほど波乱を起こすのを得意とする監督は他にいないだろう。フース・ヒディンク監督は、'02年W杯で韓国をベスト4に導いたのを皮切りに、'06年W杯ではオーストラリアをベスト16に、ユーロ2008ではロシアをベスト4に躍進させ、次々にサッカーファンの度肝を抜いてきた。

 残念ながら今回、ロシアは欧州地区予選のプレーオフでスロベニアに敗れ、南アフリカW杯の出場権を逃してしまったが、すでに'10年8月からトルコ代表を率いることが決まり、次なるサプライズの準備を進めている。

 この“番狂わせの達人”は、今回のW杯では、いったいどこに注目しているのだろうか? 4月下旬、トルコでインタビューを行なった。

トルコサッカー協会は野心と情熱に満ちあふれている。

 まず、私がなぜトルコ代表のオファーを受けたのか、その理由を説明させてほしい。

 私が監督になるうえで最も重視しているのは、そこにどんなチャレンジが待っているかということだ。韓国でも、オーストラリアでも、そしてロシアでも、私の好奇心を刺激する新たなサッカー文化との出会いが待っていた。今回、トルコ代表の監督になったのも、そこにファンタスティックな挑戦があると思ったからだ。

 今、トルコのサッカー界には、驚くような才能を持つタレントがたくさんいる。そして注目してほしいのは、トルコがユーロ2016の開催国に立候補しているということだ。トルコサッカー協会は招致に全力を挙げていて、次のステージに行こうという野心と情熱に満ちあふれている。

最も注目するのは「ミッドフィールドで何が起こるか?」

 これまでトルコは、ドイツ的なサッカーをしてきた。今、彼らはドイツサッカーの良さを生かしながら、そこにオランダ的なアクセントを加えたいと考えている。もっとリスクを負って攻撃し、より魅力的なサッカーをしようということだ。南アフリカ大会が、トルコが出場していない最後のW杯になるということを、私は確信している。 本題に入ろう。

 今回のW杯において私が最も注目しているのは「ミッドフィールドで何が起こるか?」ということだ。

 なぜなら、ここ2、3年に行なわれたレベルの高い試合のほとんどが、中盤における攻防で決まっているからだ。現代サッカーでは、密集した中盤のエリアで何ができるかが勝敗の鍵になっている。

【次ページ】 世界トップクラスのMFに見られる共通点。

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