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「クビになった日に決めたんです」ウナギ・サヤカはなぜスターダム退団後に“埋もれなかった”のか? 両国国技館大会で目指す“幸せにするプロレス”
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橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2025/04/26 11:04

4月26日に両国国技館で自主興行を開催するウナギ・サヤカ
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“ドリームカード”よりも大切にするもの
ものごとを進めるにはたくさんの人間の協力が必要だ。この両国大会も例外ではない。こんなに費用がかかるのかと驚くことばかり。ただそうした“現実”に負けないこと自体が彼女のメッセージでもある。
「生きていく中でお金とか権力、政治力はどうしても必要な場面があって。そこで自分の気持ちが言えなくなったり、自分がやりたいことを優先できなくなっちゃう人が多いんですよ。でももっとギラギラしてていいじゃないですか。そういう人たちに“大きな団体じゃなくても両国でできるんだよ”っていうところを見せたい。
それに大物選手を呼んで“ドリームカード”を組むのって、ある程度のお金と人脈があればけっこうできちゃうんです。だから勝負するところはそこじゃないなって。大事なのはどんな思いでやるか。夢とか自分が言いたいこととか、それを大事にしたい。プロレス界にもそうあってほしいし」
お金以上に“思い”で作る両国国技館大会。ウナギの好きなプロレスを詰め込んで、幸せな人が増えれば増えるほど、ドーム興行開催も近づくだろう。
