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「江夏巨人入り」報道は“ガセネタ”ではなかった…「江夏豊獲得に反対した巨人関係者は誰か?」運命を狂わせた西武トレード、年俸7800万円の決断―2025上半期 BEST5
text by

細田昌志Masashi Hosoda
photograph byBUNGEISHUNJU
posted2025/04/26 11:00

1985年1月19日、多摩市営一本杉球場での「江夏豊たった一人の引退式」。当時36歳の江夏、引退試合を待つ控え室で
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「たとえばの話ですよ、トレードされるんなら、ワシはジャイアンツよりか西武へ行きたいんですよ。面白いもん、野球すんのに。広岡さんとケンカできるもん。とことん喧嘩したいね、あの人と。そうした刺激があれば、ワシも変わるかもしれん。それにほんというと、個人的にはものすごい広岡ファンなのよ、ワシ。悲しいかな(笑)。個人的にものすごく魅力ある人やしね」(『週刊現代』1983年10月15日号)
かくして、江夏豊の新入団先は西武ライオンズに決まった。年俸は現状維持の7800万円、背番号はエースナンバーの18、考えうる最高の条件と言ってよく、本人的にも大満足のトレードだったに違いない。
しかし、結果的にこの選択が命取りとなってしまうのである。
<続く>
