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ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
「おまえ、平田だろ!」プロレス史に残る“珍事件”のナゾ…スーパー・ストロング・マシンの正体を明かした藤波辰爾は本当に「ウッカリ」だったのか?
posted2025/05/17 17:00

40年前の「おまえ、平田だろ!」事件とは何だったのか?(ドキュメント前編)
text by

堀江ガンツGantz Horie
photograph by
AFLO
今から40年前の1985年5月17日、新日本プロレス熊本県立体育館大会でプロレス史に残る“珍事件”が起こった。
藤波辰巳(現・辰爾)vsアイアン・マイク・シャープの試合後、マシーン軍団と悪党マネージャーの将軍KYワカマツが乱入。藤波を袋叩きにしたが、そこへ藤波のライバルでワカマツとは仲間割れしていたスーパー・ストロング・マシンが現れて、マシーン軍団を蹴散らした。
こうして宿敵に救われた形となった藤波だが、おもむろにマイクを握ると、何を思ったのか「おまえ、平田だろ! もう正体はわかってるんだ!」と、突然、マシンの正体を暴露し始めた。これが今でもたびたびネタにされる「おまえ、平田だろ」事件である。
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当時、マシンの正体が平田淳嗣(当時・淳二)だということは、少し詳しいファンの間では周知の事実であったが、オフィシャル的にはあくまで「正体不明」。それを他のレスラーがテレビ生放送中にバラしてしまうというのは前代未聞のことであり、観客や視聴者に妙なインパクトを残した。