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24歳“怪物ランナー”廣中璃梨佳が日本選手権で「ただいまです!」のウラ話 五輪&世陸で入賞→ケガで長期離脱…でも「消えた天才」にならなかったワケ
posted2025/04/19 17:01

トレードマークのキャップを被ったまま日本選手権のゴールに飛び込んだ廣中璃梨佳(日本郵政G)。2年ぶりの戴冠だった
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和田悟志Satoshi Wada
photograph by
Satoshi Wada
日本選手権3連覇、東京五輪&ブダペスト世陸では入賞と、日本の女子長距離トラック種目を引っ張ってきた廣中璃梨佳。一方で、昨年は故障の影響でシーズンをほぼ棒に振る形となった。1年にものぼるブランクは、アスリートにとって決して短いものではない。それでも廣中は、再び日本選手権という第一線まで戻り、そこで勝った。そのウラには一体、どんな思いがあったのだろうか?《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
今年の日本選手権女子1万mは、今秋の東京世界選手権の日本代表の選考がかかったレースとしては寂しく、出走者が11人と少人数で争われた。
昨年のパリ五輪に日本代表として出場した五島莉乃(資生堂)、高島由香(資生堂)、小海遥(第一生命グループ)の3選手が出場を見送っており、廣中璃梨佳(JP日本郵政G)におのずと注目が集まった。実績を見れば、勝って当然。ブランクがあろうと、廣中への期待は大きかった。
廣中本人も自信を見せた前日会見
廣中自身、この大会に臨む手応えはどうだったか。
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「今年の冬期練習は順調に練習を積むことができているので、自信を持って明日を迎えられるかなと思っています」
大会1週間前までアメリカで高地合宿を行い、2月に距離を踏み、3月はスピード練習に取り組んできたという。前日会見では、2大会ぶりの日本選手権に向けて自信を口にしていた。