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「帰ってこられたことが嬉しい」東京五輪で25年ぶり入賞も…パリ五輪「まさかの不出場」“天才ランナー”廣中璃梨佳(24歳)が日本選手権で復活のワケ

posted2025/04/19 17:00

 
「帰ってこられたことが嬉しい」東京五輪で25年ぶり入賞も…パリ五輪「まさかの不出場」“天才ランナー”廣中璃梨佳(24歳)が日本選手権で復活のワケ<Number Web> photograph by Satoshi Wada

2年ぶりに日本選手権1万mを制した日本郵政Gの24歳・廣中璃梨佳。1年近いケガでの離脱を克服しての復活ランだった

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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Satoshi Wada

 日本選手権3連覇、東京五輪&ブダペスト世陸では入賞と、日本の女子長距離トラック種目を引っ張ってきた廣中璃梨佳。一方で、昨年は故障の影響でシーズンをほぼ棒に振る形となった。1年にものぼるブランクは、アスリートにとって決して短いものではない。それでも廣中は、再び日本選手権という第一線まで戻り、そこで勝った。そのウラには一体、どんな思いがあったのだろうか?《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

「まずこの4月からシーズンインできたこと。この日本選手権に帰ってこられたことを、すごく嬉しく思います」

 4月12日に熊本で行われた日本選手権1万mで、2年ぶりに頂点に立った廣中璃梨佳(JP日本郵政G)は、素直に喜びの言葉を口にした。

「ここまでいろんな人の支えを受けながらやってきたので、今年度が実りのあるシーズンとなるように、この優勝をきっかけにステップアップしていきたいなと強く思いました」

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 こう言葉を続け、今季の活躍を誓っていた。

世界大会で立て続けに入賞…「日本のエース」だった廣中

 廣中は2021年から23年まで日本選手権を3連覇し、現在24歳の若さながら、この種目の日本女子を牽引してきた選手だ。

 世界大会でも強さを発揮。2021年の東京五輪では7位に入り日本勢として25年ぶりの入賞を果たすと、23年のブダペスト世界選手権でも7位入賞している。昨シーズンも当然、パリ五輪での活躍が期待されていた。

 だが、廣中は思わぬ挫折を味わうことになった。

【次ページ】 相次ぐケガの影響は?…「天才」への期待と不安

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