- #1
- #2
オリンピックPRESSBACK NUMBER
24歳“怪物ランナー”廣中璃梨佳が日本選手権で「ただいまです!」のウラ話 五輪&世陸で入賞→ケガで長期離脱…でも「消えた天才」にならなかったワケ
text by

和田悟志Satoshi Wada
photograph bySatoshi Wada
posted2025/04/19 17:01

トレードマークのキャップを被ったまま日本選手権のゴールに飛び込んだ廣中璃梨佳(日本郵政G)。2年ぶりの戴冠だった
走れなかった期間を経てさらにパワーアップした姿を見せるのは、むしろこれからなのかもしれない。
東京世界陸上出場へ…可能性は上昇
ともあれ、これで今秋の東京世界選手権への出場にも望みをつないだ。
まずは日本代表の選考基準のうち最優先される日本選手権のチャンピオンに輝いた。これからは世界選手権の出場資格を得るための挑戦となる。
ADVERTISEMENT
出場資格を得るには、有効期間内に参加標準記録(30分20秒00)を切るか、世界陸連のワールドランキングでターゲットナンバー(出場できる上限の設定人数)の「27」以内に入らなければならない。
参加標準記録は日本記録(30分20秒44)を上回るタイムに設定されており、現実的には後者のワールドランキングでの出場を狙うことになるだろう。
「まずはしっかり日本選手権で優勝して、(ランキング上でのポイントが高い)アジア選手権に必ず出ることを目標にしていた。ポイントも視野に入れて、アジア選手権でも必ず優勝したいと思うので、そこに向けてまたやっていきたい」
高ポイントが見込める5月のアジア選手権の日本代表選出はほぼ確実で、そこでの快走を誓う。
廣中が7位入賞した2021年の東京五輪は無観客で開催された。
今年の9月こそ、満員のスタンドのなか国立競技場のトラックを颯爽と走る廣中が見られるかもしれない。

