「上谷沙弥、バカだなあ…」女子プロレス“非情な敗者引退マッチ”の結末は？ 涙の中野たむが語る“意外な本音”「勝ったら、私にあと3年ください」 

「『お前が辞めろ』ってDMも…でも防御力も上がる」

　4年前に中野に話を聞いた時、中野は「あと2年くらいかな」と言った。それからも「残された時間」とか「終わり」とか、幕引きを示唆する言葉をよく使ってきた。

「その頃は正直、白いベルト（ワンダー・オブ・スターダム王座）が最終地点。そのチャンピオンロードをしっかりやったら、それが区切りなのかな、と思っていました。でも、白いベルトを取られたら、赤いベルトが目的地に変わった。なつぽいがコズエン（コズミック・エンジェルズ）に来てゴッデス（タッグ王座）も狙い、CDデビューを目指した。2年はあっという間に過ぎてしまった」

過去のインタビューではしばしば幕引きを示唆していた　©Essei Hara

「赤いベルトを取って、返上して、また取り返して、新たな夢が生まれた。それなのにあんな形で上谷に取られて、だから赤いベルトを取り返したい。スターダムを世界一にするという約束があった。ああ、でも『やめるやめる詐欺』をずっとやってますね」

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　中野は「引退したら、静岡あたりでカフェもいいかな」と語ったこともある。

「変な夢は見ますかね。なんか、あんまり眠った感じがしない。覚醒しているというか、ゾーンに入っている。来るところまで来てしまった。もう、やるしかない。世間からも注目されて。エゴサが趣味なんで、3月3日の後のXはすごかったですね。『お前が辞めろ』ってDMも来ます。いい反応も悪い反応も1から100までいろんなのがあって、幅が広すぎて、何を言われているのか、もうわからない状態。いろんな意見が飛び込んでくる。それが私の体に刺さって気が滅入る。でも、私の防御力も上がっていく。それに麻痺していって、中野たむは強くなっている」

SNS上のさまざまな声に対しても「強くなっている」と語る　©Essei Hara

　言葉に力が入る。

「こんだけの意見があるんだから、私が決めたことをやるしかないと思うようになった。その中で中野たむの生き様を見せる。中野たむを貫き通すだけなんだなと感じました。最初は不安の方が多かったですよ。やっぱり人生かかってるし、賛否両論あるプロレス人生だったし。注目される恐怖。人から注目されるって、こんなに怖いんだ、って」

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