「上谷沙弥、バカだなあ…」女子プロレス“非情な敗者引退マッチ”の結末は？ 涙の中野たむが語る“意外な本音”「勝ったら、私にあと3年ください」

「上谷、バカだなあ…」中野たむが漏らした本音

　4月27日、横浜アリーナ大会『ALL STAR GRAND QUEENDOM』が近づいてきている。目玉は上谷沙弥と中野たむの敗者引退マッチだ。中野は自ら「引退」という言葉を口にしてしまったことを後悔していないのだろうか。

「1回も思ったことはありません。3月3日に後楽園ホールで退団をかけて戦って上谷に負けて、退団してフリーになった。自分はスターダム以外ではプロレスをする気がないし、スターダムがすべて。スターダムでプロレスできないならプロレスラーである意味がない」

3月3日の試合でスターダムを“退団”した中野たむ　©Essei Hara

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　相手の上谷までもが「引退をかける」と言い出したことについては、中野はどう思っているのか。

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「上谷、バカだなあ……。赤いベルトで十分なのに引退もかけるなんて。でも上谷らしいなあ、とも思いました。私は赤いベルトが欲しい。『中野たむがすべてかけるのなら、私も』という上谷の言葉から、赤のチャンピオンとしてスターダムのトップを張ろうという気持ちが芽生えているのかな、と感じました」

　中野の目に涙が浮かんできた。

「情けをかけられた格好悪さ……。中野たむ、格好悪いですよね。呼びかけられてラッキーとは思わなかったです。でも、絶望しかなかったので、何にでもいいから、藁にもすがりたい。あの瞬間、自分の人生終わったと思っていたから。一番負けたくない相手から救いの手を差し伸べられて、どんなにみじめでも、差し伸べられた手に、すがるしかなかった」

敗者退団マッチで上谷沙弥に敗れた中野たむだったが、藁にもすがる思いで「引退をかける」と口にしてしまった。3月3日、後楽園ホール　©Essei Hara

「負けることは考えていなかったですけど、感情はぐちゃぐちゃです。自分がプロレスに引き入れた上谷を、自分がプロレスを続けるために辞めさせなきゃいけない。でも、私はトップであり続けたい。リングの上には勝者と敗者しかいない。だから、上谷に引導を渡す。私の中では整理はついています」

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