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「ドジャースはササキを信じるべきだ」制球難に苦しむドジャース・佐々木朗希…でも米メディアの“意外な本音”は?「弟みたいな彼を泣かせたら…」 

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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posted2025/04/03 06:01

「ドジャースはササキを信じるべきだ」制球難に苦しむドジャース・佐々木朗希…でも米メディアの“意外な本音”は?「弟みたいな彼を泣かせたら…」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

開幕2戦で連続ノックアウトと日本では厳しい論調も目立つドジャースの佐々木朗希。一方で、本国アメリカメディアからは意外な評価が

 テイラー氏の見解を裏付けるように、実際の米メディアも佐々木の所作については厳しく論じていない。

『ロサンゼルス・タイムス』紙は、ボールを手渡さなかった場面に言及しつつも、批判的な論調というよりはデイブ・ロバーツ監督のコメントを交えながら事実を淡々と伝えている。

『AP通信』や『USA TODAY』に至っては、そもそも佐々木の立ち振る舞いに関しては触れておらず、後者は「ドジャースは、そしてファンもまた、ササキを信じるべきだ。右腕のキャリアはまだ始まったばかりであり、彼がどんな投手になるのか――その最終的な評価を下すには、あまりにも時期尚早だ」と、むしろ温かい言葉で記事を結んでいる。

有力紙では「弟みたいな彼を泣かせたら…」

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 イギリス最大の新聞『The Sun』の米国版オンラインメディア『The US SUN』は、「間違いなく感情が出ているね。でもきっと乗り越えるよ」「ロウキを信じているよ。弟みたいな彼を泣かせたら許さない」といったファンの声を紹介し、若き右腕に寄せられる励ましのメッセージとともに伝えていた。

 ロバーツ監督もまた佐々木の精神状態について、以下のように一定の理解を示している。

「彼は結果を出したいと強く願っている。自分に対して失望していたと思う。ただ、プロとして前に進まなければならない。我々は彼を必要としているし、これも学びの一部。何事にも成功してきた者にとって、逆境は新たな体験。彼が努力を続け、毎回進歩していくことを期待している」

 同じく大きな期待を背負ってメジャーに挑んだ山本由伸も、デビュー戦となった韓国シリーズでは1回5失点と厳しい洗礼を浴びた。その後も故障による離脱も経験したが、ポストシーズンでは好投を見せ、ワールドシリーズ優勝に大きく貢献した。

【次ページ】 米の判断は…いまだ「プロセス」の序章?

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