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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「長谷部誠コーチの日本代表での仕事って?」本気でW杯優勝をめざすための体制はできているか…「今はチームみんながお互いに認め合っている」
text by

佐藤景Kei Sato
photograph byKiichi Matsumoto
posted2025/03/30 17:01

現役時代、代表キャプテンといえばこの人だった長谷部誠コーチの加入が日本代表にもたらした変化とは?
元キャプテン・長谷部コーチの役割とは
そんな長友とともに、チームを同じ方向に進ませるという点で重要な役割を担っているのが長谷部誠コーチだ。最終予選からスタッフに加わった元キャプテンについて、森保一監督は次のように話している。
「長谷部コーチが来てくれて、チームの安定感と結束力が高まったと思います。(長友)佑都もそうですけど、何度も修羅場を潜って世界の舞台で戦ってきていますし、彼には選手も色んな相談ができるし、そのことで安心感を得られていると思います。いまドイツでコーチをしていますが、スタッフからしても世界で仕事をしている存在がいることは心強い。われわれもオープンに話せています。現役時代はピッチでみんなをつないでいましたが、今もチームの中でつなぎ役をやってくれています」
代表を知り、世界を知る長谷部コーチはつなぎ役として適任だろう。
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「ベンチ外になった選手たちの練習は長谷部コーチにお願いしています。松本良一フィジカルコーチとともにやってもらって、メニューも長谷部コーチに考えてもらっています。
選手は立場がどうあれ、代表として活動することによって、個人の価値を上げることができるし、経験を積める、刺激を受けられると思っていますが、ベンチ外になると、やはりメンタル的には苦しい状況になる。そこで長谷部コーチが経験を伝えながら、トレーニングをする意味は大きいと思います。
私は残念ながら試合当日の準備があるので見に行けなかったのですが、11月シリーズもすごく良い雰囲気で練習できていたと。これまでずっと見てきたスタッフが『こんな練習は見たことがない』と感じるぐらい良いモチベーションと内容だったそうで、長谷部コーチは自分の立場からできることをやって、チームのパワーに繋げてくれています」
サブ組のモチベーションに
スタメンの11人だけではなく、サブ組もベンチ外になった選手たちも全員が同じ方向を向いているチームは、強い。実際、どんな練習だったのか、関根大輝に聞いた。
「悔しい思いをみんなが持っている中で、まだ次の試合があるし、気落ちしても仕方がないので。佑都さんが盛り上げてくれますし、長谷部コーチが見てくれていますし、弱いところを見せている時間はもったいないなって。チャンスが来たときに絶対に掴もうという気持ちで密度濃くやろうと思っていました」