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青学大“箱根駅伝ランナー”10年間の進路を調べてみたら…「じつは4割がすでに引退」OBたちの意外なその後「マラソンで覚醒した“あの選手”も」

posted2025/01/22 11:04

 
青学大“箱根駅伝ランナー”10年間の進路を調べてみたら…「じつは4割がすでに引退」OBたちの意外なその後「マラソンで覚醒した“あの選手”も」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

2025年の箱根駅伝5区で区間新記録をマークした青学大の若林宏樹。2月2日の別府大分毎日マラソンを最後に競技生活を終えることを明かしている

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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Nanae Suzuki

 2025年、箱根駅伝で8度目の優勝を飾った青山学院大学。原晋監督の存在もあって学生時代から脚光を浴びる同大学のランナーたちだが、一方で「箱根駅伝で燃え尽きる選手が多い」といった俗説も囁かれている。実際のところ、彼らは卒業後にどんな道を歩んでいるのか。過去10年間のOBたちの進路と現在地をリサーチした。(全2回の1回目/後編へ続く)

過去10年で40人超の箱根経験者…その後の進路とは

 2025年の第101回箱根駅伝は、青学大が大会記録を更新し、2位の駒澤大に2分48秒の差をつけて優勝した。過去11年で8回の優勝と箱根駅伝で絶大な強さを誇る青学大だが、学生ランナーたちの卒業後の進路はそれほど広く知られてはいない。

 初優勝した第91回から100回大会まで箱根を走った4年生は手元の調べで37人、「箱根経験者の卒業生」は45人にのぼる。卒業と同時に、あるいは実業団へと進んだのちに引退した選手もいれば、現在も競技をつづけている選手も数多くいる。

 彼らは卒業後、どんな道を歩んでいったのか。さらにこれだけ「箱根で強いチーム」から、なぜ五輪や世界陸上を戦える選手が出てこないのだろうか。

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 青学大が初優勝したのは2015年の第91回大会だ。箱根駅伝に出走した選手に絞り、判明している範囲で2024年までの10年間の卒業後の進路と現状を見てみたい(以下、※は4年時に箱根駅伝を走らなかった箱根経験者)。

◆2015年 第91回大会:総合優勝(往路優勝)
 8区:高橋宗司(現役引退)
 9区:藤川拓也(中国電力)

◆2016年 第92回大会:総合優勝(往路優勝)
 1区:久保田和真(九電工/現役引退)
 5区:神野大地(コニカミノルタ→セルソース→M&Aベストパートナーズ)
 7区:小椋裕介(ヤクルト)
 10区:渡辺利典(GMO/現役引退)

◆2017年 第93回大会:総合優勝(往路優勝)
 2区:一色恭志(GMO→NTT西日本)
 3区:秋山雄飛(中国電力/現役引退)
 9区:池田生成(現役引退)
 10区:安藤悠哉(現役引退)
 ※村井駿(現役引退)

◆2018年 第94回大会:総合優勝(往路2位)
 3区:田村和希(住友電工)
 8区:下田裕太(GMO)
 9区:近藤修一郎(現役引退)
 ※中村祐紀(住友電工)、貞永隆佑(現役引退)

◆2019年 第95回大会:総合2位(往路6位)
 1区:橋詰大彗(SGH/現役引退)
 2区:梶谷瑠哉(スバル)
 3区:森田歩希(GMO)
 6区:小野田勇次(トヨタ紡織→中央発條)
 7区:林奎介(GMO)
 ※橋間貴弥(現役引退)

【次ページ】 4割がすでに引退も…現在も奮闘中のOBたち

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