核心にシュートを!BACK NUMBER
「詳細は言えませんが」田中碧が記者の質問に笑み…衝撃の“モドリッチ級”数値「あの時はまだでした」三笘の1ミリから2年、リーズで覚醒の真相
posted2025/01/18 11:02
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Robbie Jay Barratt-AMA/Getty Images
六角形チャートがあるなら、丸に近いような形で
「選手の能力を五角形とか六角形で表すチャートがあるとすれば、自分は(いくつかの項目だけが突出した選手ではなく)丸に近いような形で表せる選手になりたいんです」
弱点のない選手になりたい――。田中碧がそんな理想像を描くのには理由がある。
「ある選手が試合に出られない場合は、何かが足りなくて出られないと思っているので。欠けているものがなければ試合には絶対出られるだろうし。だから、全ての能力を成長させたくて。そういう意味で、自分はまだ課題だらけだと、試合をしながら感じています」
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世間からは一芸に秀でていると見られがちな選手であっても、実は総合力が高いケースは少なくないと田中は考えている。
「トップクラスの選手は全部できると思うんですよ。メッシだって、守備をする瞬間の迫力やボールを奪う力は普通に高いと思っているので。ただ、どういうプレーにエネルギーを使うかは、ポジションや役割によるので、実際にどこまで守備を頑張るかは別の話ですけど」
田中碧の「アクション」をワールドクラスと比べると
確固たる目標を設定しているからこそ、田中は攻守でとにかく多くのプレーにかかわろうとしており、それは「アクション」数に見てとれる。田中と同じようなポジションで、5大リーグのトップクラブで活躍する選手たちはどうなっているのか、調べてみた。
前提として、「アクション数」の中で最も労力の少ないプレーがパスであるため、ボールを大事にしたり、リーグで圧倒的に力があるチームに所属する選手に高い数値が出がちな傾向があることはことわっておく。直近3シーズンにおいて、ビッククラブの中盤を本職とする選手で今シーズンの田中の「92.95」を一度でも上回ったのは以下の選手しかいなかった。
ロドリ(マンチェスター・シティ):112.9
キミッヒ(バイエルン):109
ジャカ(レバークーゼン):107.7
ヴィティーニャ(PSG):100.5
モドリッチ(レアル・マドリー):96.9
日本代表の中盤で構える遠藤航、守田英正、鎌田大地、旗手怜央らを見ても、22−23シーズンの旗手の87.81が最高で、次が23-24シーズンの遠藤の86.2だ。