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全国高校サッカー選手権のウラで「高卒と大卒、どちらでプロを目指すか問題」危惧と利点「18歳で即戦力は至難の業。進学はロジカルだが…」
text by
阿部博一/小野ヒデコHirokazu Abe/Hideko Ono
photograph bySports Graphic Number
posted2024/12/28 17:01
年末年始の恒例、全国高校サッカー選手権。大会後に待つ「進路」についてデータから考えてみる
サッカーは、競技レベルが年々高まり、選手の低年齢化が進んでいると言われています。特に欧州5大リーグへの挑戦を視野に入れ、世界のトップレベルの選手として活躍するには、20歳前後で頭角を現す必要があります。カタールW杯(2022)の選手の平均年齢は27.8歳。これをプロサッカー選手のピークパフォーマンス年齢と仮定するならば、大卒選手はプロサッカーの環境に入ってから5年強でピークに達する必要があります。高卒ならば9年強の時間があります。
また、同大会においては大卒プロが9名でフランス大会(1998)以来最多でしたが、残りの17名は高卒プロであるため、エリート選手育成の主流は高卒プロであることに変わりはありません。
「高卒か大卒か」には答えがないからこそ
「高卒プロか大卒プロか?」という問いに絶対的な答えはありません。
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個々の状況によって最適な選択があると思います。大事なのは、周りの意見を参考にしつつも、立ち止まって、どういうキャリア設計を目指したいのかを自分の感覚できちんと考えることです。
特に高卒プロを志す場合、ネクストキャリアという視点は必ず考えるべきです。
〈つづく〉