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「ホントにツキがなかったなぁ」大谷翔平がいま明かす“衝撃の告白” じつは「運が悪かった」と感じていた…「なぜゴミを拾うのか?」の真意とは?<単独インタビュー>
posted2024/12/27 11:23
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
Nanae Suzuki
【初出:発売中のNumber1111号[スペシャルインタビュー]大谷翔平「まだまだ伸びしろは残っているなと」より】
大谷翔平、次はどこを目指す?
――ドジャースのユニフォームを着ていきなり1年目に山頂に辿り着いて、次はどこを目指すんでしょう。
「それは連覇じゃないですか。優勝すること以上に難しいでしょう。長い歴史がある中で、ワールドシリーズの優勝チームは100年以上の歴史があれば100チーム以上、出てきますけど、連覇したチームは数えるほどしかなくて(過去7チーム)、21世紀にはまだゼロなんです。連覇できる確率はグッと減っているのは事実なので、来年もワールドシリーズで勝てたらそれは特別なことだと思います」
――ドジャースとの10年契約、10回の世界一を本気で目指しているんですか。
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「もちろん、そうなんじゃないですか。1年1年が勝負ですし、オーナーもフロントスタッフも、みんなが世界一になるために動いていると思います。チームが同じ方向を向いてるかどうかは一番大事なのかなと思います」
――今年はバッターに専念したら、いきなりの史上初の“50-50”達成です。打つほうでいえばホームランはキャリアハイの54本、打率も3割を超えて(.310)、OPSも目標の“千”超え(1.036)でした。大谷さん、いったいどんなバッティングを作り上げたんですか。
「そこは徐々に成長しているなと感じています。いくつもの要素があって、ここまで来ました。いろんな選手を見て、いいところを自分の中に取り入れようとして、ドライブライン(シアトル郊外にある、選手の動作を科学的に解析し、その数値を野球に活かしてパフォーマンスを向上させようというトレーニング施設)で理想の形を模索して……いろいろとやってきたことがこうして形になってくれているのが何よりも嬉しいし、励みになっています」
ホントにツキがなかったな
――開幕前に大谷さんは「バッティングに関しては太い枝ができている」と仰っていましたが、今年はさらに前へ進んだ感じはありますか。
「ありますね。スイングに関しては基本的なことができているかどうかが一番なんです。バッティングというのは、いかに可能性を広げていくかという確率のゲームでもあります。打てる確率をフォームによって上げていく作業をしているんですが、正しく構えて、タイミングを合わせて、イメージ通りの軌道でスイングすれば、ヒットやホームランを打てる可能性は限りなく広がります。そうすれば数字は残りやすくなるんですが、最後、そこにツキという要素が加わってくるのが野球の厄介なところです」
――ツキ?