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バドミントン協会“相次ぐエントリーミス”のナゼ…じつは削減されていた“5億円の予算”、五十嵐有紗「何回も言っている」声明に滲んだ危惧 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2024/10/04 17:00

バドミントン協会“相次ぐエントリーミス”のナゼ…じつは削減されていた“5億円の予算”、五十嵐有紗「何回も言っている」声明に滲んだ危惧<Number Web> photograph by JIJI PRESS

相次ぐバドミントン協会のエントリーミス。パリ五輪で銅メダルを獲得した五十嵐有紗も意見を表明していた

 2024年度の日本代表強化費の予算は、約8億円から約3億円に圧縮されている。

 それはパリ五輪にも影響を及ぼした。今年6月、日本代表の朴柱奉ヘッドコーチ(当時)が強化費削減により東京・味の素ナショナルトレーニングセンターなどでの代表合宿が大幅に縮小されたことなどを明かし、「ほんとうにショックです」と語った。元職員の横領事件などで協会が受け取る助成金が減額されたことなどが強化費の圧縮につながり、4年に一度のシーズンにあって、パリ五輪代表強化にも影響を及ぼしたことになる。

強化費削減で選手が遠征費を負担し…

 強化費削減の影響といえば、五十嵐と桜本が出場できなかったデンマーク・オープンも、選手側が遠征費を負担し、協会も部分的に負担する形式をとっていた。なおさらエントリーミスへの怒りもあったかもしれない。

 それも含め、現体制に変わるまでに起きた不祥事は現在まで響いており、まだ立て直しの途上だといえる。

 ただ、国際大会へのエントリーの手続きは協会を経由しなければならないように、多くの競技は、競技団体が管轄する形で成り立っている。それも自覚したうえで、選手のサポートを徹底して行えるあり方を築けるかが今後の鍵を握る。

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