- #1
- #2
進取の将棋BACK NUMBER
羽生善治53歳は藤井聡太21歳に指名されたけど…「絶対的エース」「苦手なものがない」中村太地36歳が知る“佐々木大地&渡辺和史の魅力”
posted2024/06/08 17:01
text by
中村太地Taichi Nakamura
photograph by
NumberWeb
ABEMAトーナメント2024(以下アベトナ)が開幕しました。将棋界では珍しい団体戦であったり、それぞれの棋士の素顔が見られるところをファンの皆さんに楽しんでいただいているようで何よりです。そんな中で私も今回はリーダーの1人として参加しています。
アベトナのドラフト会議で気づく“意外な関係性”
<ABEMAトーナメント2024の各チーム陣容>
チーム藤井:藤井聡太八冠、羽生善治九段、青嶋未来六段
チーム渡辺:渡辺明九段、山崎隆之八段、岡部怜央四段
チーム広瀬:広瀬章人九段、黒沢怜生六段、杉本和陽五段
チーム天彦:佐藤天彦九段、斎藤明日斗五段、山本博志五段
チーム豊島:豊島将之九段、糸谷哲郎八段、大石直嗣七段
チーム永瀬:永瀬拓矢九段、増田康宏八段、森内俊之九段
チーム中村:中村太地八段、佐々木大地七段、渡辺和史七段
チーム稲葉:稲葉陽八段、藤本渚五段、上野裕寿四段
チーム菅井:菅井竜也八段、佐藤康光九段、丸山忠久九段
チーム佐々木:佐々木勇気八段、伊藤匠七段、久保利明九段
チーム斎藤:斎藤慎太郎八段、高見泰地七段、三枚堂達也七段
陣容をあらためて見てみると、トップ棋士や実力派が勢揃いしています。楽屋で大地七段、和史七段と話せる機会が増えるのはもちろんですが、それぞれの棋士と盤を挟むことで見える新しい感覚を楽しみにしています。
そんなドラフト会議、1巡目指名で羽生善治先生を指名したものの、藤井聡太八冠が当たりクジを引きました。その後、結果的に私は佐々木大地七段をチームに迎え入れられて一安心したんですが、2巡目でも意外な関係性を知る機会がありました。
弟弟子と広瀬九段の“画面に映らない”交流
2巡目指名については、渡辺和史七段(ドラフト当時は六段)で行こうと決めていました。ただし大地七段を1巡目で指名できなかった場合、和史七段を1巡目へ繰り上げるプランを持っていたので、その場合は2巡目に別の誰かを選ばないといけませんでした。
その候補として考えていたのは、弟弟子(※師匠は米長邦雄永世棋聖)にあたる杉本和陽五段でした。