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「佐野海舟や毎熊晟矢だけでなく…」ブラジル人記者が日本代表に推す“未招集Jリーガー3人”「大迫勇也以上の貢献度」「浦和の超万能型」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/05/23 17:01
佐野海舟や毎熊晟矢だけでなく……ブラジル人記者が推すJリーガーとは?
「そうだね。ちなみに大学リーグを経てプロで花開いたスコアラーと言えば、上田綺世(25/フェイエノールト)に古橋亨梧(29/セルティック)もそうだよね。三笘薫(27/ブライトン)もそうだけど、10代後半から20代前半の育成カテゴリの場として大学サッカーが機能しているのは、日本独特でとても興味深く思っている。今回の滞在では大学リーグまでは見に行けなかったんだけど、今度来るときには絶対に見たいな」
――日本のサッカーファンでも大学リーグまでチェックする人はなかなかいないから、ものすごく熱心ですね。
「そう言ってもらえると嬉しいよ。2人目に挙げたいのは、ちょっと独特なキャリアを歩んでいる選手だ」
――誰ですか?
「渡邊凌磨(27/浦和)だね」
――おお、渡邊も気になる存在ですか。
「もちろんだよ! 彼も大学に一時期所属した(早稲田大学)そうだけど、すぐにドイツに渡った。そこで数年プレーしたのちに日本に戻ってきて、アルビレックス新潟、モンテディオ山形、FC東京を経て浦和の一員となった。一度海外に出てからJリーグの舞台で着実にステップアップしてるという意味では、興味深いキャリアを描いている」
渡邊はゴールの美しさもイイよね
――渡邊について、注目しているポイントは?
「オシム監督が言うところの〈ポリバレント性〉だね。左サイドバックにウイング、直近の試合ではインサイドハーフをやっていて、どこでもできる選手だなという印象だ。緊急事態になったらGKもやってくれるんじゃないか(笑)。浦和の左SBは五輪アジア最終予選で好プレーを見せた大畑歩夢(23)が本来のレギュラーだろうけど、シーズン序盤は渡邊がファーストチョイスだった印象だ。
大畑がレギュラーになっても渡邊はインサイドハーフで使われて、リーグ戦は第2節からずっとフル出場している。マティアス・ヘグモ監督の信頼が厚いんだろうね。そう言えば浦和には明本考浩(26/OHルーベン)、もっと昔には山田暢久という万能型がいたと聞く。そういう文化があるのかな」
――確かに言われてみれば、浦和のクラブ史を振り返るとそうですね。
「あと渡邊の魅力は、ゴールの美しさ。シーズンで決める得点数は4~6点といったところだけど、2023年には胸トラップからのスーパーボレーでJリーグ最優秀ゴール賞を手にしている。聞いたところ、高校生時代にもスーパーゴールを決めているそうだね」
あと1人はヴィッセルで大迫ら以上に貢献してる…
――前橋育英時代の全国高校サッカー選手権でのゴラッソですね。よくもまあ、その情報まで(笑)。最後の1人は誰になりますか?