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大谷翔平はドジャースの“聖域”ではない…「もう少し落ち着いて」ロバーツ監督の苦言が示す“健全な関係性”「むしろ笑いに変えるぐらいの…」 

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阿部太郎

阿部太郎Taro Abe

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posted2024/05/03 11:03

大谷翔平はドジャースの“聖域”ではない…「もう少し落ち着いて」ロバーツ監督の苦言が示す“健全な関係性”「むしろ笑いに変えるぐらいの…」<Number Web> photograph by Getty Images

エンゼルス時代と異なり、ドジャースにおいては「特別扱い」をされていない大谷翔平。デーブ・ロバーツ監督とも健全な関係性を築いている

“ドジャースの大谷翔平”は聖域ではない

 昨年、一昨年とエンゼルスが大谷に対して、何かを指摘するようなことはなかった。それはFAを控える大谷の引き留めとも密接に絡んでいたと思うが、やはり健全ではなかった。

 マイク・トラウトと大谷翔平は別格で、聖域。そんな雰囲気を常に感じた。フィル・ネビン監督やペリー・ミナシアンGMは「翔平が一番、自分のことをわかっている」が口癖だった。

 だが、ドジャースは今のところ、大谷を「スター扱い」していないように見える。監督が言うように、「他の選手と同じ」ように大谷と接している。

 監督をよく知る米国の記者は「ベッツやフリーマン、カーショーらの目もあると思う」と話す。

「仮に大谷をスター扱いすれば、『なんであいつだけ』となるのは目に見えている。『勝利より大切な選手はいない』というのを、ロバーツ監督は全員に示す必要があるから、大谷に対しても言うべきことは言うだろう」

 大谷が大ブーイングを浴びたトロントでのブルージェイズ3連戦。岩手・花巻東高の先輩・菊池雄星から自己最速の打球速度で適時打を放った後、大谷がベンチに戻ると、ロバーツ監督が何やら大谷に激しい言葉をかけている姿がテレビで映し出された。

「『いいアプローチができている』と再確認して伝えただけ」

 監督は敵地の監督室でそう語った。

 スター軍団を束ねるのは簡単ではない。その中でコロナ禍の短縮シーズンを除けば、4年連続で100勝以上。チームとしての成熟度が高い。

ダルビッシュ、菊池雄星が語るドジャース打線の脅威

 ドジャースの宿敵であるパドレスのダルビッシュ有は以前、ドジャース打線についてこう語っていた。

「一つ一つのプレーに集中している。走者が三塁なら、変に引っ張るとかじゃなくて、ちゃんと逆方向に打つとか、フライボールを打つという目的意識が一人一人ある。何をしないといけないというのが場面場面でわかっている。隙がない」

【次ページ】 「最初の1カ月が1カ月だっただけに…」

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