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なぜ佐々木麟太郎は「合格率3%」スタンフォード大に入れた?…日本人が知らない“超名門”合格のウラ話《運動部の現役日本人コーチが解説》
posted2024/04/09 11:01
text by
河田剛Tsuyoshi Kawata
photograph by
(L)Tsuyoshi Kawata、(R)JIJI PRESS
この2月、花巻東高の佐々木麟太郎選手のスタンフォード大学進学が日本でも話題になりました。
スタンフォード大は1学年1600人程度と、実は知名度のわりに定員は決して多くありません。ただ、その定員に対して全世界から5万人以上の応募があります。合格率は3%程度と言われており、その間口の狭さが難関と言われる所以なのかもしれません。
1600人のうち、佐々木選手のようないわゆる「スチューデントアスリート」は11%~13%と言われています。オリンピックで活躍するような選手が所属する強化クラブが36あり、この数は全米でもぶっちぎりで1位です。
一方で、私がスタンフォード大のアメリカンフットボールにスタッフとして携わるようになって今年で17年になりますが、そういった強化クラブに参加するレベルのアスリートでスタンフォードに入学してきた日本人は佐々木選手が初めてだと思います。
超名門・スタンフォード大に入学できたワケは…?
ではなぜ今回、佐々木選手はスタンフォードに入学できたのでしょうか。佐々木選手が、フィールドでも教室でも好成績を残したことがもちろん一番の理由ではありますが、次に大きかったのは近年の入試制度の変化です。
もともとアメリカには日本の大学で行われるような志願者全員が同じ会場で一斉に受ける「筆記試験」にあたるものは存在しません。
では、どのように選抜しているのかというと、アプリケーション(application)と呼ばれる書類をひたすらadmissions Office(日本で言う入試課)に所属する職員が読み込むのです。端的に言えば、書類審査のみということになります。