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糸井重里が中竹竜二と語るラグビーW杯“にわかファンの心得”「まさかの練習中止!それもジェイミー流?」「選手も今回はヤバイって…」
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTakuya Sugiyama
posted2023/09/10 17:00
”ラグビーにわかファン”を名乗る糸井重里氏(右)が中竹竜二氏とW杯に挑むジェイミージャパンについて語り合った
中竹 最初の浦安合宿では特にディフェンス、タックル練習を重視しているということで試合以上に激しいことは間違いない。エディー時代から選手たちは「試合のほうが楽だよね」って言ってますから。
糸井 その境地を感じてみたい(笑)。
中竹 ジェイミーの練習は資料や映像での事前説明は少なく常に実践型でハードなんですよ。それでも合宿中の選手の表情を写真などでチェックしていると、戦う目をしながらも笑顔を見せていたりするのが印象的でした。
糸井 野球のWBCのときも選手たちは笑顔でした。こんなに凄いやつと一緒に野球ができるっていうのが大きかったんでしょう。
中竹 同じようにラグビーの選手たちもこのメンバーでプレーできることに誇りを持っていると思います。
糸井 あと前回との違いとして、'19年はリーチマイケル選手が絶対的な中心でしたよね。彼を軸にしてチームが出来ていくみたいな感じだったと記憶していますが、今回はそういう声が聞こえてきていない気がします。
中竹 いまのジャパンはリーダーになれる人材が豊富で、今回は姫野和樹選手が主将に任命されましたが、以前から坂手淳史選手や流大選手なども「いつでもやりますよ」って感じを出していました。ちなみに'19年のときリーチ選手は体調面、プレー面に関しては本調子じゃなかったようです。だからアイルランド戦ではスタメンから外れましたし。
糸井 前半の途中から入ってきましたよね。憶えています。
中竹 あれはジェイミーが「お前は最初から行くんじゃなくて、大事なところから行くから」と。ゲームキャプテンを別の選手に任せてプレーに集中させたようですよ。
「無目的」な時間がチームの結束を高める。
糸井 そのあたりの判断も面白いと思ってるんですよ。組織の概念としてピラミッド型ではなく、中心を増やしてそれらがうごめくようにする狙いを持ったアプローチだなと。昔だったら誰が指揮を執ってとか中心は誰だみたいなことを組織作りのメインに据えていたと思うんですけど、誰かに集中しすぎない新しい形を作り始めてますよね。
中竹 たしかにそうですね。ジェイミーのチーム作りの特徴としては大事な部分、たとえば選手選考や大きな戦略の判断は自身が握るんですが……
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