大会前のテストマッチで負け越したジャパン。しかし心配は無用。2度目のW杯を率いる指揮官は本番に照準を合わせているはずだ。コピーライターと組織作りのプロが見た用兵術とは。
糸井 前回の日本開催のW杯の少し前から「にわかラグビーファン」を名乗ってジャパンを応援してきました。あれからもう4年経つんですね。
中竹 早いですね。2019年当時はラグビー協会の理事を務めていましたが、退任したいまはファン目線で代表を見ています。テストマッチの結果から不安視している方もいるかもしれませんが、僕個人としてはジェイミー・ジョセフの選手選考が凄いなと思って。
糸井 どう凄いんですか?
中竹 この4年の間にリーグワンが出来て海外から有名選手がいっぱい入ってきた中で選手たちが切磋琢磨しているから、みんな上手くなってきているんです。前回大会は100人くらいの候補から約50人を選ぶ感覚だったのが、分母が何倍かに増えていると思います。
糸井 へぇ。そうすると誰を残すのか悩んだでしょうね。
中竹 国内での実績や身体能力だけに囚われず、日本の戦略に合い、世界の舞台で本当に戦える奴は誰かって視点で選んでいると思います。ファンの方からしたら、「どうしてこの選手を」という選考もあるかもしれませんが、前回大会を見てるとジェイミーはそういう選手を必ず活躍させています。
まさかの練習中止、それもジェイミー流と期待が高まる。
糸井 それは期待が高まります。僕は前回大会からの戦略の変化や戦術のうねりに非常に興味があって、実は今回、対談前に中竹さんと一緒に代表の合宿を見に行くはずだったんですが……。
中竹 直前で練習が中止になって見に行けませんでした(笑)。普通合宿で練習時間を延ばすことはあっても……。
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photograph by Takuya Sugiyama