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森保監督が“辞任の挫折”で得た経験、「ブラボー!」長友佑都はなぜ“酷評されてもタフ”なのか「ミスしても俺は関係ねえよって…」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2022/12/31 11:06
森保一監督と長友佑都。カタールW杯サッカー日本代表の奮闘を語るに欠かせない2人だった
「ハラキリ」酷評も意に介さなかったメンタル術
<名言4>
叩かれたからと言って二度と立ち上がれなかったら、そこで終わり。
(長友佑都/Number990号 2019年11月14日発売)
◇解説◇
長友は10年以上にわたる海外生活を経験した。セリエAきっての名門であるインテル、そしてガラタサライ(トルコ)やマルセイユ(フランス)といった各国の名門クラブを渡り歩くなど、その実績は日本サッカーの歴代サイドバックでも唯一無二のキャリアと言えよう。
その一方でタイトル獲得の期待がかかる名門での戦いでは、チームが不甲斐ない結果に終わると痛烈な批判が待っていた。たとえばインテル時代、こんな酷評を受けたことがある。
「ハラキリしなければならないほど誤ったプレー」
「メタボ体型の独身男チームと妻帯者チームが、公園で蹴り合うお遊びミニゲーム並みの軽率さ」
しかし長友は、意に介さなかった。
「ここで長くプレーすることがどれだけ難しいかは、いる人じゃないと分からない。常に安定してプレーできている人は、やっぱりメンタルが違う。図太いですよ。極端に言えば、ミスしても俺は関係ねえよって言えるぐらいのメンタル。純粋すぎたらやっていけない」
カタールW杯に向かう道程、最終予選のタイミングで長友は批判の矢面に立つ時期があった。年齢面の不安、170cmの身長が狙われて空中戦を仕掛けられる……などだ。しかし長友と日本代表は結果で黙らせた。ひそかに心身ともすり減らしていたのは容易に想像がつくが……日本代表2022年の1、2月シリーズ後に「批判は自分にとってガソリンのようなもの」と言い切り、主力を張り続けた。
その長友のタフさは称賛されるに値する。
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