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「クロアチア戦の解説が本田さんに変わってる!」ABEMAが神対応!? 本音ズバズバの“ケイスケホンダ解説”が炎上どころか大絶賛のワケ〈語録で検証〉
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byGetty Images
posted2022/12/03 11:01
『本田語録』を取り上げながら、絶賛される理由を複合的に解き明かす
ここまで見てきたように、視聴者を唸らせるだけの論理的な解説がベースにある。「本田さんが言うなら、そうなんだろう」と思わせるバックボーンがあるのだ。そして、自分の損得を考えず、誰にも忖度せずに本音でぶつかり合うので、信頼される。それらの基本線があった上で、時折ギャグを混ぜるため、親しみを覚えられる。この3要素が複合的に絡み合っているからこそ、炎上しないのではないか。
ほかにも…「また聞きたくなる」理由
<名言11>
「拓磨! おまえ、サイドいけって! 真ん中じゃなくって」(後半46分)
本田の解説には7の論理に対して、3の感情がある。スペイン戦では「よしよしよし!」など喜びを爆発させるだけでなく、FW浅野拓磨に「ファールもらえ! 相手引きずりながら」(後半50分)と叫ぶこともあった。喜怒哀楽をハッキリ表現するため、視聴者の心に響くのだ。理論的な語り口が反響を呼んでいるが、3割の感情が戦術解説をより聞きやすくしている。
<名言12>
「監督って、我慢大事なんだなと改めて勉強になりました」(試合後)
試合後に日本のスタジオとつながると、本田は5バックでスタートした作戦がハマったことについて、「1試合目、2試合目、僕は割と森保(一)さんの采配に否定的だった」と話した上で、「この3試合目は認めざるを得ない。本当に素晴らしい。しかも、三笘(薫)さんを前半から使わずに、やっぱり後半から使う。僕だったら(三笘をスタメンで)頭から行ってたんで。でも我慢した」と森保監督を称えた。「采配に否定的だった」と触れなくてもいい部分にあえて言及し、「勉強になりました」と総括した。
悲鳴→歓喜「クロアチア戦の解説が本田さんに変わってる!」
日本が決勝トーナメント進出を決めた当初、クロアチア戦(1回戦)のABEMAの放送概要に「本田圭佑」の記載はなかった。それに対してSNS上では「本田さんの解説じゃない……」という悲鳴が相次いでいた。そうした反響の大きさからABEMAが急遽変更した(!?)のか、3日朝に「解説:本田圭佑」の名前が出現! この一連の事態に「解説が本田さんに変わってる!」「ABEMAありがとう」といった歓喜の声が挙がっている。
日本サッカー史上初のW杯ベスト8へ――サッカーの奥深さを教えてくれるケイスケ・ホンダの『サッカー講義』に耳を傾けながら、熱い声援を送りたい。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。