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《斎藤佑樹・引退》2006年夏甲子園から15年…現役選手は何人? 高卒も大卒も好選手揃いだった「1988年世代」のドラフト 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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posted2021/10/03 17:03

《斎藤佑樹・引退》2006年夏甲子園から15年…現役選手は何人? 高卒も大卒も好選手揃いだった「1988年世代」のドラフト<Number Web> photograph by KYODO

夏の高校野球に続き国体でも決勝で対戦した早実・斎藤佑樹と駒大苫小牧・田中将大

 斎藤という選手には、いろいろなことを考えさせられることが多い。たとえば、斎藤が早大に進まずに高卒でプロの道を選んでいたら、田中と同じように1位指名を受けただろうか。05~07年はちょうどプロ野球界の変革期で、ドラフトは高校生と大学生&社会人の指名を分けて行われていた。

 この3年間の「分離ドラフト」で注目されたのは高校生のその後の活躍である。

<05年>
銀次(楽天3巡)
陽岱鋼(日本ハム1巡)
川端慎吾(ヤクルト3巡)
T-岡田(オリックス1巡)
山口俊(DeNA1巡)
炭谷銀仁朗(西武1巡)
平田良介(中日1巡)

<06年>
梶谷隆幸(DeNA3巡)
田中将大(楽天1巡)
前田健太(広島1巡)
曾澤翼(広島3巡)
坂本勇人(巨人1巡)

<07年>
丸佳浩(広島3巡)
岩嵜翔(ソフトバンク1巡)
中村晃(ソフトバンク3巡)
唐川侑己(ロッテ1巡)
中田翔(日本ハム1巡)

※大学生と社会人だけが恩恵に与れた希望枠は06年限りで撤廃。08年以降の統一ドラフトの順位を「巡」でなく「位」と表して区別しているのは“公平さ”の違いを強調したいからだ。

 彼らはそれぞれがチームの主力になり、山口・田中・前田に至ってはMLBにも進んでいる。一方でこの「分離ドラフト」で入団した大学生、社会人の中では梵英心(広島3巡)、武田勝(日本ハム3巡)、平野佳寿(オリックス希望枠)、吉見一起(中日希望枠)、岩田稔(阪神希望枠)、松田宣浩(ソフトバンク希望枠)、大引啓次(オリックス3巡)、角中勝也(ロッテ7巡)、大隣憲司(ソフトバンク希望枠)、岸孝之(西武希望枠)、浅尾拓也(中日3巡)、宮西尚生(日本ハム3巡)らが台頭選手だが、MLBに進んだのは平野佳寿(オリックス)だけ。このデータを見ても、当時の高卒選手たちのレベルの高さが窺い知れる上、近年のドラフトが高校生に注目が集まることがわかるだろう。

 特に1988年世代は、斎藤や田中の活躍に刺激された多くのライバルたちが頭角を現している。その傾向は、松坂世代にも見受けられたものだ。“たられば”は厳禁だが、斎藤が大阪桐蔭高戦(2回戦)で中田翔(当時2年)を4打数3三振に斬って取った迫力のままプロ入りしていたら――もちろん、大学で得られた経験は多かっただろうが――今とは違うマウンド上の姿を私たちに見せていたかもしれない。

【次ページ】 2010年ドラフト組でも揃う好選手

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