オリンピックへの道BACK NUMBER
東京五輪が“新しい五輪”だったことを示す「3つの光景」 IOCの「若い世代を引き込みたい」意図はどう着地した?
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2021/08/09 17:10
今大会、金メダルを獲得し大きな話題となった堀米雄斗。若い世代の活躍が目立った東京五輪には新しい光景が見られた
ビジネスのための「若い世代」を超えた姿が
スケートボードやスポーツクライミングが五輪競技として採用された背景には、国際オリンピック委員会(IOC)の「若い世代をオリンピックに引き込みたい」という意図がある。冬季五輪でも、その観点から新たな種目が取り入れられている。
若い世代を、というのは、ビジネスを目的としてのことにほかならない。ビジネスチャンスの機会を拡大するために競技を取り入れ、その競技を「手元に置きたい」。
だがIOCの作った枠にはまることはなさそうだ。そう思わせる姿が今大会で見せたパフォーマンスや光景にあったのではないか。新競技は従来の大会に新たな魅力を添えていた。
次の大会には、「ブレイキン」も採用される。同じく特有のカルチャーを持ち、スケートボーダーが他のボーダーの映像を手本にしながら学ぶように、他のダンサーを手本としつつ、「個」で取り組みながら連帯感を持つ。
そこからまたどのような変化が大会にもたらされるのか。パリ五輪は2024年に開催される。
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