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《ブンデス“能力ランキング”全選手中10位に》遠藤航が語る「“6番”的なプレー」への思いと、OAの“意外と知られていない”事実とは?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2021/07/17 11:02
7月12日のホンジュラス戦にて、相手プレーヤーをマークする遠藤航。“チームの心臓”としての役割を期待される。
3枠を全て使えているときには3回中2回で決勝トーナメントに進んでいるという事実からも、年齢制限があり、18人という限られた人数しか登録できないオリンピックにおけるオーバーエイジ枠の存在の大きさを思い知らされる(今大会はコロナ禍ということで、通常の大会とはことなり1チームあたり22名が登録され、そのなかから試合ごとにベンチ入り選手を含めた18名を選ぶ特別なルールとなった)
3選手すべてが五輪経験者というのは“初”
今回も3枠全てを使っているわけだが、過去と異なるのは、3選手すべてが五輪を経験しているという事実だ。
サッカーの国際大会のほとんどで1試合あたりの登録メンバーは23人だが、オリンピックは18人という厳しい制限がある。そして、W杯などでも考えられないような中2日ペースという過酷なスケジュールで試合は進んで行く。だから、過去のオリンピックを経験したことのある選手たちが加わるというのは大きな意味を持っている。
興味深いのは、前回大会ではグループリーグで敗退した遠藤が、わずか3試合で大会を去る者にしかわからない『痛み』に触れていることだ。
「シンプルに、3試合で終わらせたくはないです。前回は本当に長い間、準備をしてきたなかで、オリンピックが始まって予選リーグ敗退3試合で終わってしまった。それは本当に悔しかったし、もっと一緒にプレーしたいという想いが個人的にはすごく強かったので。
『東京世代』の選手たちも、ずっと準備をしてきたなかで、オリンピックという舞台に臨みます。そういう意味で、3試合で終わらせたくないと本当に思うし。プレー(で違いを見せること)はもちろん、初戦の戦い方、メンタル的な部分でのサポートなど、そういうところも意識してやっていきたいなと思っています」
「ツバイカンプフ」勝利数はブンデス1位
もちろん、遠藤はU-24日本代表の心臓にあたるポジションにおけるプレーについても、大きな期待を寄せられている。
デュエルを意味するドイツ語『ツバイカンプフ』がとにかく重視されるブンデスリーガの舞台で、その勝利数が全選手のなかで1位になったこと、積極果敢なサッカーをするシュツットガルトでビルトアップを含めた攻撃の起点としての働きがこの1年間で飛躍的に伸びたことは、よく知られるようになった。
ただ、そのかげで、ものすごく高い評価を勝ち取っていたことはあまり報じられていない。