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《ブンデス“能力ランキング”全選手中10位に》遠藤航が語る「“6番”的なプレー」への思いと、OAの“意外と知られていない”事実とは?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2021/07/17 11:02
7月12日のホンジュラス戦にて、相手プレーヤーをマークする遠藤航。“チームの心臓”としての役割を期待される。
2018年のロシアW杯のフィードプレーヤーのなかでは、本大会で1分もピッチに立てなかった3選手のうちの1人であり、メンバー発表後の練習試合での出場時間がもっとも短いのが遠藤だった。
しかし、大会後にベルギーのシント・トロインデンで活躍。そこから当時はブンデスリーガ2部にいたシュツットガルトへレンタル移籍。1部昇格と完全移籍をなしとげて、今では日本人サッカー選手としても、世界中から選手が集まるブンデスリーガの1部でも、名をはせる選手となった。25歳で初めての海外移籍を果たしてからの成長ストーリーは、サッカー界の希望でもある。
「1年延期は僕にとってはポジティブ」
その意味で、多くのアスリートが悩み、苦しみ、葛藤も抱えた延長という1年を最も有効なものに変えられた選手の1人が遠藤であるのは間違いない。そして、短期間で行なわれる国際大会では、そういう時代を味方につける引力もパワーの源となる。
「東京五輪が1年延長していなかったら僕がオーバーエイジとして入れたかどうかはわからなかったと思います。この1年間ブンデス1部でプレーし続けたことで、東京五輪にオーバーエイジで入る可能性が見えたという感覚です。だから、1年(の延期という事実)は僕にとってはすごくラッキーというか、ポジティブであると思いますね」
そう語る遠藤が、東京オリンピックで金メダルを目指す日本代表の戦いにおいて大きな役割と期待と責任を背負っていることは異論の無い事実なのである。