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《ブンデス“能力ランキング”全選手中10位に》遠藤航が語る「“6番”的なプレー」への思いと、OAの“意外と知られていない”事実とは?

posted2021/07/17 11:02

 
《ブンデス“能力ランキング”全選手中10位に》遠藤航が語る「“6番”的なプレー」への思いと、OAの“意外と知られていない”事実とは?<Number Web> photograph by Getty Images

7月12日のホンジュラス戦にて、相手プレーヤーをマークする遠藤航。“チームの心臓”としての役割を期待される。

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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 遠藤航は、まだオーバーエイジ枠の具体的な候補となる前の時点で、森保一監督に意見を求められたことがあるという。

 そのときは、前回大会でキャプテンを務めた立場から、オーバーエイジの選手を効果的にチームに組み込むためのヒントを求められた形だった。遠藤は、オーバーエイジ枠の選手を組み込んだ試合をできるだけ多くこなしたほうが良いことを伝えたという。あくまでも、オーバーエイジの候補としてではなく、オリンピックの経験者として。

 そうした森保監督の情報収集の成果とは無縁ではないだろう。これまでのオーバーエイジの選手が大会直前の壮行試合で慌ただしく組み込まれていた(今回でいえば7月の2試合)のに対して、今回はオーバーエイジの選手の選定と合流が早められ、6月に行なわれた2試合を含めて7月までの計4試合が行なわれることになった。

 だから、遠藤はこう話す。

「A代表でプレーしている東京五輪世代が多い分そんなに問題がないという感覚でいましたけど、そのうえで今回は、6月の活動からオーバーエイジの選手たちが一緒に試合をすることができました。本当にそれが全てだと思っているので。すでに2試合をこなせていることは、僕らにとってすごくポジティブです」

オーバーエイジの“意外と語られていない事実”

 今回の日本代表はオーバーエイジ枠上限の3枠をすべて使用し、遠藤の他に、通算3大会目の参加となる吉田麻也と、2度目の参加となる酒井宏樹が選ばれている。それは多くの人が認識していることだろう。

 ただ、意外と語られていない事実がある。それを知るためにオーバーエイジ枠が設けられた1996年大会以降の枠の使用遍歴と、その選手たちの経験値に目を向けてみる。

 1996年 アトランタ オーバーエイジ無し

 2000年 シドニー オーバーエイジ3人(いずれもオリンピック出場経験無し)☆

 2004年 アテネ オーバーエイジ2人(いずれもオリンピック出場経験無し)

 2008年 北京 オーバーエイジ無し

 2012年 ロンドン オーバーエイジ2人(いずれもオリンピック出場経験あり)☆

 2016年 リオ オーバーエイジ3人(いずれもオリンピック経験無し)

 ☆がついているのは決勝トーナメントに進出した大会だ(3枠がフルで使われていない大会のうちアトランタ大会は当時の西野朗監督が使用しないことを決めた。一方でアテネ大会や北京大会では、オーバーエイジ候補だった高原直泰や遠藤保仁が病気やコンディション不良で参加を見合わせる不運もあった)。

【次ページ】 3選手すべてが五輪経験者というのは“初”

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遠藤航
東京五輪

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