プロ野球PRESSBACK NUMBER
田中将大は凄い…世代別「高校No.1」&「プロNo.1」リストで分かる“トップ維持”の難しさ【松坂世代から】
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph byKyodo News
posted2021/02/02 11:02
楽天復帰が決まった田中将大。坂本勇人、前田健太ら同世代のライバルたちに負けない活躍を見せられるか
<04年>
高校No.1→涌井秀章(西武1位)
プロNo.1→ダルビッシュ有(日本ハム1位/日米通算164勝)
<05年>
高校No.1→辻内崇伸(巨人・高校1位)
プロNo.1→山口俊(横浜・高校1位/日米通算66勝、112セーブ)
※次点……角中勝也(06年ロッテ・大社7位/通算1120安打)、T-岡田(オリックス・高校外れ1位/通算1086安打、186本塁打)
<06年>
高校No.1→田中将大(楽天・高校1位)
プロNo.1→田中将大(日米通算177勝)
<07年>
高校No.1→中田翔(日本ハム・高校1位)
プロNo.1→菅野智之(11年日本ハム1位拒否→12年巨人1位/通算101勝)
<08年>
高校No.1→大田泰示(巨人1位)
プロNo.1→浅村栄斗(西武3位/通算1438安打)
<09年>
高校No.1→菊池雄星(西武1位)
プロNo.1→筒香嘉智(横浜1位/日米通算1008安打、213本塁打)
<10年>
高校No.1→目玉不在
プロNo.1→山田哲人(ヤクルト外れ外れ1位/通算1153安打、214本塁打)
12年は春夏連覇の藤浪が高校No.1の評価
<11年>
高校No.1→高橋周平(中日1位)
プロNo.1→近藤健介(日本ハム4位/通算785安打)
※次点……吉田正尚(15年オリックス1位/通算614安打、91本塁打)
<12年>
高校No.1→藤浪晋太郎(阪神1位)
プロNo.1→大谷翔平(日本ハム1位/日米通算46勝、528安打)
※次点……鈴木誠也(広島2位/通算799安打)
<13年>
高校No.1→松井裕樹(楽天1位)
プロNo.1→松井裕樹(通算141セーブ)
※次点……森友哉(西武1位/通算684安打)
<14年>
高校No.1→安樂智大(楽天1位)
プロNo.1→岡本和真(巨人1位/通算448安打、96本塁打)
順当なのは松坂、田中、松井の3人
こうして並べてみると、高校3年時点でNo.1と言われていた選手がそのままプロでもNo.1の実績を残しているのは松坂、田中、松井の3人という結果となった。
前述した3人以外ではダルビッシュも同じような評価に値するが、高校3年時点ではそこまで圧倒的な評価ではなく、当時の総合力では涌井の方が上回っているという声が多かった。大谷もNo.1に近い評価は受けていたが、当時は藤浪を推す声の方が多かったのではないだろうか。10年の山田もドラフト1位ではあるが“外れ外れ”での指名だったことからも分かるように目玉という立ち位置ではなく、指名された順は外れ1位の山下斐紹よりも下だったことを考えるとNo.1とは言いづらい。
また、今回プロNo.1に選出した青木、岸、宮西といったところは、高校時代は完全に無名の存在だったが、そこから世代のトップにまで上り詰めたこととなる。