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田中将大は凄い…世代別「高校No.1」&「プロNo.1」リストで分かる“トップ維持”の難しさ【松坂世代から】
posted2021/02/02 11:02
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph by
Kyodo News
キャンプインも目前に迫った1月28日、プロ野球界にビッグニュースが飛び込んできた。ヤンキースをFAとなっていた田中将大が古巣の東北楽天ゴールデンイーグルスに復帰することが発表されたのだ。
昨年は練習中に打球が頭部に直撃するアクシデントもあってわずか3勝に終わったが、昨年までの6年間は全て2桁勝利をマークしている。日米通算177勝は現役最多。今年で33歳だが、既に“レジェンド”と呼べる存在とも言える。
高校No.1と謳われたとしても
プロでの実績はもちろんだが、田中の凄さは高校時代から常に世代の先頭を走り続けてきたところにもある。高校3年夏の甲子園では決勝で斎藤佑樹(日本ハム)が劇的な勝利を収めたことで「ハンカチ世代」とも言われていたが、当時のプロからの評価は比べるまでもなく田中が圧倒的に上だったことは間違いない。
田中のように「高校No.1」と評価された選手たちを改めて振り返ってみると、そのままプロでもその世代でNo.1の実績を残している例は決して多くはない。「○○世代」という言葉が定着した松坂世代から出世レースの大勢が徐々に見えてきた2014年のドラフトまでの高校No.1と、プロでの成績No.1を並べてみると以下のような結果となった。
なお、高校No.1についてはドラフト前の報道とドラフト時点の順位から、プロでのNo.1は現時点での通算成績(勝利数、セーブ数、安打数、獲得タイトルなど)から総合的に判断した。
<98年>
高校No.1→松坂大輔(西武1位)
プロNo.1→松坂大輔(日米通算170勝)
<99年>
高校No.1→河内貴哉(広島1位)
プロNo.1→青木宣親(03年ヤクルト4位/日米通算2478安打)
<00年>
高校No.1→内海哲也(オリックス1位拒否→03年巨人・自由枠)
プロNo.1→内川聖一(横浜1位/通算2171安打)
<01年>
高校No.1→寺原隼人(ダイエー1位)
プロNo.1→中村剛也(西武2位/通算424本塁打)
※次点……栗山巧(西武4位/通算1926安打)
<02年>
高校No.1→高井雄平(ヤクルト1位)
プロNo.1→岸孝之(06年西武・希望枠/通算132勝)
※次点……坂口智隆(近鉄・外れ1位/通算1506安打)
<03年>
高校No.1→目玉不在
プロNo.1→宮西尚生(07年日本ハム・大社3位/通算358ホールド)