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「なんだその髪型は。今すぐ切ってこい!」“番長”三浦大輔DeNA新監督が18歳からリーゼントを死守する理由 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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posted2021/01/27 17:02

「なんだその髪型は。今すぐ切ってこい!」“番長”三浦大輔DeNA新監督が18歳からリーゼントを死守する理由<Number Web> photograph by KYODO

DeNA三浦新監督の就任発表 。背番号は現役時代の「18」から「81」に変更された

「なんだその髪型は。今すぐ切ってこい!」

「なんだその髪型は。今すぐ切ってこい!」

 毎日のように怒声が鼓膜を突く。不覚にも遅刻など規則違反をしてしまった日には、「罰金を払うか髪を切るか、どっちかを決めろ!」と選択を迫られる。それでも、三浦は当然のように罰金を払い、リーゼントを死守した。

「お金はいくらでも稼げる。リーゼントは、やると決めた以上は絶対にやめない」

 目上の人間に注意されたからやめるような、ハンパ者にはなりたくない。やるなら徹底的に。三浦が自分に課した、金科玉条だった。

「プロは目立ってなんぼだから、『目立ちたい』って言う気持ちも理由にはあるんですよね。自分はドラフト6位でしたから、入った当初なんか注目もされないわけじゃないですか。少しでも早くみんなに名前を覚えてもらいたかった。だから、リーゼントにする以上は、野球だけはちゃんとやろうと思いましたね。『リーゼントだから』って周りから絶対に言われたくなかった。自分がやることをしっかりやって結果を残せば、必ず認めてもらえると思っていましたから」

「ハマの番長」誕生

 三浦はプロの世界で成り上がるためリーゼントにし、退路を断った。そして、結果を出すことで周囲の雑音を取り除いていった。

 高卒1年目から一軍マウンドに立ち、2年目に3勝。95年には8勝と実績を伸ばし、97年には初の2桁となる10勝をマークした。この頃にはもう、誰も三浦のリーゼントを咎めるものはいなくなった。

 髪型はインパクト絶大。でも人としての中身は、ファンを大事にする紳士。誰もがそのギャップに惹かれる。やがて周囲は、親しみを込めてこう呼ぶようになった。

「ハマの番長」と。

一方で、三浦監督が“あえて”手放したものとは?

 リーゼントが絶対不変のアイデンティティである一方、監督となった三浦は、もうひとつの「象徴」をあえて手放した。

【次ページ】 「18番が欲しいです」「結果を残してからな」

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