第97回箱根駅伝出場校紹介BACK NUMBER

青山学院大学は「駅伝力」で連覇を狙う。2年ぶりの優勝奪還へ4年生が引っ張る東海大学。 

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箱根駅伝2021取材チーム

箱根駅伝2021取材チームhakone ekiden 2021

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photograph byYuki Suenaga

posted2020/12/25 11:00

青山学院大学は「駅伝力」で連覇を狙う。2年ぶりの優勝奪還へ4年生が引っ張る東海大学。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

青学大の主将・神林は全日本大学駅伝7区区間賞と貫禄を見せた(左)。東海大・両角監督が重視する4区は前回2区の塩澤が走るか。

「山の神になって卒業したい」

 今季の全日本大学駅伝は、一時は17位にまで順位を落とすも6区でトップに立つなど盛り返すだけの力があることを示した。また、全8区間中、4区間が学生駅伝デビューの選手だったが、石原(1年)が4区、長田駿佑(3年)が6区でそれぞれ区間賞を取るなど、選手層が厚くなっていることを証明した。

 選手層が分厚くなれば、箱根駅伝での区間配置にも余裕ができる。

 今回の箱根駅伝は山の特殊区間に加え、1区、4区がキーになると思われるが、特に重要になってきそうなのが1区だ。高速化の波を受け、出遅れると取り返しがつかなくなる。鬼塚以来の1年生エントリーメンバーとして力強い走りを見せる石原が面白い。2区は前回、塩澤が快走し、今回も有力候補だったが、12月の日本選手権10000m出場に合わせて調整していたので、今回は名取が入ることになるだろう。

 両角監督が常々、「重要ポイント」と語る4区は毎年、信頼の厚い選手を置いている。前々回は館澤、前回は名取だ。今回は、前回の2区と4区が入れ替わる形で塩澤が入りそうだ。そして、5区には地元のヤビツ峠で鍛えた西田がいる。学生最後の箱根駅伝で「5区で70分を切って誰にも抜かれない記録を作り、山の神になって卒業したい」と鼻息が荒い。

主将・塩澤も気分上々

 復路は、長田、市村朋樹(3年)を始め、全日本大学駅伝で1区を走った佐伯陽生(1年)、10000mを28分50秒台で走る濱地進之介(2年)、他にも竹村拓真(2年)、佐藤俊輔(2年)らがいる。前回、1年生で7区3位と好走した松崎咲人(2年)が故障のためにエントリーから外れたのは痛手だが、復路も十分に戦えるメンバーが揃っている。

 チームが千葉合宿でしっかりと走り込みをしている間、塩澤は日本選手権に出場し、28分08秒83の自己ベストを更新した。目標の27分台には届かなかったが、「自己ベストを更新できて、気持ちよくチームに合流ができる」と気分上々の主将が箱根駅伝本番までいいムードでチームを引っ張っていくだろう。

「チームの目標は優勝。4年生の自分と名取と西田が区間賞を取ってチームを引っ張って、総合優勝をしたい。最後は、みんな、笑って終れるようにしたいですね」

 塩澤は、そう言って笑顔を見せた。

 優勝経験があり、不安視された戦力も整った。2年ぶりの優勝に向けて、東海大は4年生の「黄金トリオ」を軸とした全員駅伝で1区から勝負に出る。

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