Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
佐久長聖高校「大迫傑を超えて行け」~東海大監督・両角速の原点~
posted2020/12/20 07:00
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
Asami Enomoto
全国屈指の駅伝強豪校として知られる高校は、現在に至るまで数多くの名選手を輩出してきた。名物クロスカントリーコースにきめ細やかな指導、そして名将の教え。“長聖”の強さの理由を探る。
「がんばっていきましょ――!」
「は――い!」
佐久長聖高校のクロカンコース、浅間山を背に黙々と走る駅伝部の選手の声が響く。声を出すのは、3年生の日替わりリーダーで、語尾を伸ばすのは佐久長聖独特のものだ。1周約600mの土のクロカンコースは毎朝、高見澤勝監督と市村一訓コーチが車でタイヤを引いて均す。石や凹凸がなく、きれいに整備されている。日々、ここで走ることで心肺や筋肉が鍛えられ、バランス良い走りを実現することができる。