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オシムが1984年に指摘した「マラドーナの弱点」とは? 小野伸二、イブラ様…天才が語る天才10番論 

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photograph by Takao Yamada/Kazuhito Yamada

posted2020/12/03 17:04

オシムが1984年に指摘した「マラドーナの弱点」とは? 小野伸二、イブラ様…天才が語る天才10番論<Number Web> photograph by  Takao Yamada/Kazuhito Yamada

天才ディエゴ・マラドーナについて、オシムが1980年代に語った言葉は傾聴に値する

<名言4>
恐らく世界のベストプレーヤーとは、ペレとマラドーナで間違いないだろう。しかし、彼らにも弱点はある。走らないことだ。
(イビチャ・オシム/Number660号 2006年8月24日発売)

◇解説◇
 オシムといえば「考えながら走る」という言葉が代名詞だ。1980年代から90年代初頭にかけて、ユーゴスラビア代表を率いた頃、当時オシムの指導を受けていたスレチコ・カタネッチは、名将の印象に残っている言葉について、1984年にオシムが発した冒頭のメッセージを挙げている。

 コレクティブなサッカーを志向したオシムは“上手くても走らない選手”に対して手厳しく評価し、対戦相手にそのようなタイプがいれば、そこをついて戦おうとしていた。全盛期のロナウジーニョについても“守備をずっとさせればいい”と、その対策を披瀝したのは象徴的だろう。

 テクニシャンでも走らせることを徹底したオシム。ユーゴ代表でエースだったストイコビッチは「オシムは我々の能力を最大限に引き出すことに長けていた。走って、走って、走らされた。それでも我々は彼を信じてついていった」とも明かしている。

 そして迎えた1990年イタリアW杯準々決勝。アルゼンチン対ユーゴスラビアは120分の激闘の末、PK戦でアルゼンチンが勝利した。マラドーナとストイコビッチがPKを失敗した試合として記憶されているが、オシム率いるユーゴスラビアは試合途中で10人となりながらも――天才マラドーナ擁するアルゼンチン相手に、最後の最後まで粘り腰を見せたのだった。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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