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オシムが1984年に指摘した「マラドーナの弱点」とは? 小野伸二、イブラ様…天才が語る天才10番論
posted2020/12/03 17:04
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Takao Yamada/Kazuhito Yamada
雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回はイビチャ・オシムや小野伸二らが語った「天才ディエゴ・マラドーナ」についての4つの名言です。
<名言1>
なんで僕はマラドーナを見て、こんなにワクワクするんだろうと。そればかり考えていましたね。
(小野伸二/Number979号 2019年5月30日発売)
◇解説◇
日本が誇る天才MF、小野伸二が幼少の頃に夢中になったフットボーラー、それはディエゴ・マラドーナだった。
ただ「マラドーナのプレー自体に憧れたわけじゃないんです。ドリブルをマネしたいとも思わなかった」と、一般的なサッカー少年とは違う視点でアルゼンチンの巨星を見ていたという。何よりも引き付けられたのは、独創的なアイデアだった。
「自分がプレーしていて楽しいのはもちろんだけど、見に来てくれる人たちに楽しいと思ってもらえることが大事だなと。何か漠然とそう感じていましたね。だから、みんなと違う発想で、違うことをしてみたいと思ったんです」
小野と言えば「え、そんな体勢からそこに出すの?」といったパスや、足全体に粘着テープがついているかのような超絶トラップ。それは圧倒的な「止める・蹴る」の技術の高さが土台にあるからこそだが、会場に足を運ぶ観客をワクワクさせたい――その遊び心は、サッカーが心底大好きだったマラドーナと共通するものなのだろう。