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B1「一年生」広島ドラゴンフライズ、評価は“可と不可のあいだ”? ケネディ帰化でスケールアップなるか
posted2020/11/22 06:00
text by
カワサキマサシMasashi Kawasaki
photograph by
B.LEAGUE
4勝11敗、B1西地区10チーム中8位。
これが広島ドラゴンフライズの、初のB1での現在地である。広島は昨季のB2で、中地区の信州ブレイブウォリアーズと並んでリーグ最多の40勝をあげ、Bリーグ開幕から5シーズン目にしてB1の舞台に辿り着いた。
昨季は開幕戦こそ敗れたものの、2戦目から10連勝。攻撃面でも、B2屈指の破壊力を誇っていた。しかし、これまでいくつものB2からの昇格チームがB1の壁にはね返されてきたように、広島にとってのそれも未だ厚い。
60試合が行われる今季のBリーグのレギュラーシーズンは、11月14・15日に行われた第9節をもって1/4を消化。バスケットボールの試合に例えるなら、第1Qを終えた段階にある。
「オフェンス力があるチームを作りたい」
チームにとって初のB1での戦いを率いる堀田剛司ヘッドコーチ(HC)が、ここまでの戦いを振り返る。
「B1とB2では、個々の選手の質が違いますよね。(B1には)日本人は中学、高校、大学と有名な学校で活躍して、アンダーカテゴリーの日本代表に入っていた選手もいる。いわば、エリートたちですから。外国籍選手も、そうですね。選手の質は、全然違います」
広島は昨季のB2でリーグ最多の1試合平均87.8得点をあげ、今季もここまでの1試合平均得点は、リーグ20チーム中13位の78.3。90得点以上の高得点をマークしたゲームが過去3試合あるなど、オフェンスがハマると攻撃力を発揮する。アップテンポでハイスコアなゲームは、指揮官が目指しているところだ。
「つねづね、オフェンス力があるチームを作りたいと思っています。そのためには、まずディフェンスを頑張らないと、得点は獲れません。現状は悪い形のオフェンスになってしまい、タフショットを打ったあとに走られているケースが多くあります。そういうところも、直していかないといけない。攻撃的なオフェンスは継続してやっていきたいですが、それにプラスしてディフェンスも頑張る。そのバランスをしっかり取っていかないと、上位チームには勝てません」