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B1「一年生」広島ドラゴンフライズ、評価は“可と不可のあいだ”? ケネディ帰化でスケールアップなるか 

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カワサキマサシ

カワサキマサシMasashi Kawasaki

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posted2020/11/22 06:00

B1「一年生」広島ドラゴンフライズ、評価は“可と不可のあいだ”? ケネディ帰化でスケールアップなるか<Number Web> photograph by B.LEAGUE

11月17日に日本国籍の取得を発表したトーマス・ケネディ。今季15試合出場、1試合平均12.7得点、3.1リバウンドをマーク

B1一年生の第1Qを評定するなら、可と不可のあいだくらい

 B1とB2のレベルには、思っていた以上の隔たりがある。それを今、広島は実感していることだろう。B1一年生の第1Qを評定するなら、可と不可のあいだくらいか。

 初めて体験するB1で、現在いる場所に対応するためのチームビルドを進めている広島に、明るい話題が届いた。トーマス・ケネディの帰化申請が許可されたのだ。

 ケネディは2011年に、岩手ビッグブルズに入団。その後日本で複数のチームを渡り歩き、2019年に広島に加入した。得意の3P成功率は今季も39.4%と高い数値をマークし、1試合平均得点12.7はインサイドプレーヤーであるグレゴリー・エチェニケの同17.6に次ぐ、チームNo.2のスコアラー。

 年内に登録区分が外国籍選手から帰化選手に変更される見通しで、それによって広島は新たな外国籍選手1名を獲得できる。クラブ側はかねてから帰化申請が認可された場合に備えて新外国籍選手獲得の準備を進めてきた。ケネディの登録区分が変更された際に、それは速やかに実行されるはずだ。

 ケネディはチーム編成の事情から、ここまではゴールに近い4番ポジションに収まることが主だったが、今後は特性を生かせる3番ポジションでの起用が中心になるだろう。どのような新外国籍選手が加わるかにもよるが、チームのスケールアップが期待できる。

 ケネディが帰化選手登録となり、新外国籍選手が加わった際には、チームはまた違った姿になるだろう。だがそこで、また個に頼るチームに戻ってしまっては、元の木阿弥である。今目指している方向性の延長に、それらのプラス要因を加えていくこと。B1一年生にとって、この先はまだ茨の道かもしれない。だが広島がB1にいるべきであると胸を張る存在になるためには、チームバスケを追求する道がベストではないだろうか。

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