箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
厚底は“新兵器”ではなくなった? 全日本大学駅伝、駒澤・田澤と東海・名取の足元事情と5校が大会新の“異常事態”
posted2020/11/05 17:03
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Asami Enomoto
見応えのあるレースだった。
2020年11月1日に開催された全日本大学駅伝だ。
新型コロナウイルスの影響のもと、待ちに待った駅伝大会だった。
スタート前は、青山学院大学、駒澤大学、東海大学が「3強」と考えられていた。
いざ始まると、混戦。中継点でのトップは3強以外の大学も含め頻繁に入れ替わり、最後の第7中継点を経て、終盤でも勝負の行方が決まらない。そんな混戦を制した駒澤大学は、6大会ぶり、計13度目の優勝を果たした。
厚底シューズが規制されない駅伝でどうするか
熱いレースが展開される一方、密かに注目を集めていたのは「シューズ」だった。
陸上界をナイキの厚底シューズが席巻する近年。駅伝も例外ではない。今年1月の箱根駅伝では、使用率は全選手中80%を超えた。
ロード、トラックを問わず生まれた大きな流れに、今年1月31日、世界陸上競技連盟はソールの厚さを40mm以内にすること、反発力を生み出すために用いられるソールの中のプレートを1枚までとすることなどの新規定を発表。
加えて7月28日、トラック種目に関する新たな規定を発表した。
こうした動きのもと、ナイキをはじめ各メーカーは新ルールに対応してきたが、駅伝は今夏の規定の対象ではない。
各選手がどのシューズを選択するのかにも注目が集まっていた。