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箱根駅伝予選会「無観客」「コース変更」でどうなる……〈10位圏内〉を予想してみた 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2020/10/16 17:01

箱根駅伝予選会「無観客」「コース変更」でどうなる……〈10位圏内〉を予想してみた<Number Web> photograph by JMPA

 2校につづくのは、順天堂大、神奈川大、拓大か。

 順天堂大は、全カレ3000mSCで三浦龍司がルーキーながら日本歴代2位の記録を出し、4年の清水颯大、1年の石井一希も5000mの自己ベストを更新するなど個々の成長率が高く、チームづくりは順調だ。全日本大学駅伝が控えているが、まずは予選会突破に全力を注ぐ。 

 神奈川大は昨年の予選会は2位通過、3月には中山キャンパスに400mタータントラック6レーンが新しく完成し、練習環境は充実。大後栄治監督の下、本戦経験者5名とともに今年も箱根に向けてタフなチーム作りができており、予選会上位での通過が濃厚だ。

 拓大は昨年の箱根駅伝の往路で10位と健闘。復路は17位に落ちたがそのメンバー5名が健在だ。予選会経験者は清水崚汰(4年)しかいないが、昨年2区2位と快走したケニア人留学生レメティキを筆頭に戦えるメンバーが揃い、予選では上位での突破、本戦でのシード権獲得を目指す。

本選出場〈10位以内〉を目指す熾烈な争い

 そして、熾烈な争いを繰り広げるのは、6位から15位ぐらいの間のチームだろう。

 昨年26年ぶりの箱根駅伝出場に沸いた筑波大は、本戦メンバー8名が残っており、科学的なアプローチで2年連続の予選会突破を目指す。法政大はエース青木涼真が卒業した穴が大きく、予選会でも苦しい戦いを強いられそうだ。日本大は5月に新たに大ベテランの青葉昌幸監督を迎えたが、短期間でチームを作り、予選突破という目標に手腕を発揮できるかどうか。日体大も7月に前長野東高校監督の玉城良二氏が駅伝部の監督に就任したばかりだが、72年連続出場の記録を継続しており、負けられないレースになる。国士館大は昨年の予選会2位、箱根駅伝2区4位のヴィンセント(3年)を軸に曽根雅文(4年)ら5名の箱根経験者が引っ張る。

 昨年は予選突破の有力校に上げられながらまさかの失速で15位に沈んだ城西大、そして上武大、駿河台大も10位内を目指せる戦力を有している。大東大、山梨学大ら常連校だった大学の箱根復活も待ち遠しい。

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