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山本昌、今中、岩瀬、憲伸に質問!
外国人捕手A・マルティネスはあり? 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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photograph byKyodo News

posted2020/07/30 11:50

山本昌、今中、岩瀬、憲伸に質問!外国人捕手A・マルティネスはあり?<Number Web> photograph by Kyodo News

ヒーローインタビューでポーズを取るA・マルティネス。今季、支配下登録されると「打てる捕手」として大きな注目を集めている。

MLBも経験した川上は?

 最後が日米通算125勝の川上憲伸氏だ。

「僕、向こう(MLB)でもそんなに困らなかったですよ。一度、何度首を振っても自分が投げたいボールのサインを出してくれないことがありました。キャッチャーがマウンドへ来て『何で首を振るの?』って聞くから『これを投げたい』と。『OK。でも、このサインはベンチから出ているんだよ』なんてこともありました。それくらいの会話はできるんです。

 投手側から言えば、配球って『これが正解』じゃなく『これだけはダメ』なんですよ。だからダメなのさえ出さなければいいし、仮に出しても首を振ればいい。今の打線で考えても、間違えたら打たれる怖さがあるのがアリエルでしょ?」

レジェンドはそろって「あり」。

 満場一致でアリエルは「あり」。先発タイプのお三方は、全員が最多勝と沢村賞を獲得している。岩瀬氏は最多セーブを5度、最優秀中継ぎも3度。問答無用の実績をもつカルテットが、アリエルの捕手能力に「問題なし」と答え、同時に相手にすれば「怖い打者」だと認定した。

 昨シーズン盗塁王の近本光司(阪神)を刺したように、投手が及第点のクイックモーションをやれば十分に盗塁も阻止できる。1人でタイムを取り、マウンドで投手と意思疎通するシーンもあった。それでも配球に不備があれば、伊東勤ヘッドコーチ、中村バッテリーコーチと往年の名捕手がベンチからアドバイスすればいい。

 外国人に捕手は務まらない――。そんな固定観念を打ち破るときが近づいている。

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