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春の天皇賞は実績馬を狙え!
本命は休み明けでも“あの馬”だ。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2020/05/01 08:00

春の天皇賞は実績馬を狙え!本命は休み明けでも“あの馬”だ。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

昨年、凱旋門賞に挑んだフィエールマン。初の海外挑戦は12着と惨敗したものの、有馬記念では4着と好走した。

フェノーメノやキタサンブラック。

 先述した'13年の勝ち馬であるフェノーメノは当時が初のGI制覇ではあったものの、翌'14年には連覇を達成している。キタサンブラックも連覇を果たしたのは先に記した通り。長距離戦なら長距離戦で、リピーターとして活躍する馬はいるのだ。

 つまり、現在のレース番組からするとこの3200メートルというレースが異質なため、普段のレースからは傾向を掴むのが難しく、故にビートブラックやマイネルキッツなど全く人気のない馬が初GI勝利を飾っただけであって、もし3000メートル超級のレースが沢山存在していれば勝ち馬はある程度絞られるのではないだろうか、という事。

 長距離戦がスタンダードであればビートブラックやマイネルキッツにしてもダークホースではなかったのかもしれないという事だ。

有馬以来となるフィエールマン。

 さて、これらの事を頭に入れて今年の登録馬をみると、フィエールマン(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)がかなり有力なのが分かる。

 今年、2週前登録でエントリーしたのは16頭。その中でGIを勝っているのはキセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)とフィエールマンの2頭だけだ。
 キセキは'17年の菊花賞(GI)勝ち馬。その後は翌'18年のジャパンC(GI)2着や昨年の大阪杯(GI)と宝塚記念(GI)で連続して2着するなど善戦をしているが、勝ち鞍からは遠ざかっている。

 一方、フィエールマンは一昨年の菊花賞馬であり、昨年はこの天皇賞(春)を勝っている。つまりディフェンディングチャンピオンである。2頭は共に昨秋、フランスへ遠征して凱旋門賞(GI)に挑んだものの大敗。帰国後は有馬記念(GI)に出走し、キセキが5着、フィエールマンは4着だった。

 その後、キセキは阪神大賞典(GII、7着)を叩かれてここに臨むが、フィエールマンは今回が有馬記念以来、今年の初出走となる。

 休み明けの初出走となると、少々狙いづらく思えるところではあるが、ことフィエールマンに関すればそれほど危惧しなくても大丈夫かもしれない。同馬が菊花賞を勝った時はラジオNIKKEI賞以来、4カ月近い休み明けだったし、昨年、このレースに出走した時も1月のAJCC以来の休み明けをモノともせず優勝してみせた。

【次ページ】 手塚師のもとでしっかりと乗り込み。

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